食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05970420316
タイトル ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)、肥育子牛及び若牛における抗生物質耐性菌に関する調査結果を公表
資料日付 2022年12月8日
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分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は12月8日、肥育子牛及び若牛における抗生物質耐性菌に関する調査結果を公表した。概要は以下のとおり。
 人獣共通感染症モニタリングのため、と畜場で肥育子牛及び若牛の腸内容物の299検体を調査した。検体の3分の2(65%)で抗生物質耐性ESBL/AmpC産生大腸菌が検出された。さらに、生産農場レベルでの検査も実施された。
 飼育期間中、生まれた農場(乳牛農場)に留まっている子牛の検体は、肥育農場で飼育された子牛の検体と比較して、抗生物質耐性菌に汚染されている可能性は大幅に低いことが明らかとなった。BVLのFriedel Cramer長官は、「この結果から、牛における抗生物質耐性菌の出現は、その飼育方法に強く依存していることが明確となった。この部門において抗生物質耐性の拡大を抑制するためには、動物を出来る限り耐性菌の発生が明らかに少ない飼育体系で飼育する必要がある」と述べる。
 昨年の人獣共通感染症モニタリングでは、肥育牛の糞便検体におけるESBL/AmpC産生大腸菌の検査に重点が置かれた。これらの抗生物質耐性菌は乳牛農場で飼育された子牛の検体の25.2%から検出され、肥育農場で飼育された肥育子牛(陽性割合58.9%)や若牛(陽性割合45.7%)よりも相当少ないことが判明した。
 これらの違いは、乳牛農場で飼育された牛は、肥育牛農場や肥育若牛生産農家で飼育されている個体と異なり、飼育期間中は生まれた農場に留まっていることに関連するとみられる。輸送などによるストレスも少ないことから、病気の発症も少なく、抗生物質による治療の頻度も少ない可能性がある。さらに、他の飼育群の牛との接触も少ないか、ないと考えられる。これは結果としてESBL/AmpC産生細菌の拡大を抑制する可能性がある。
 ESBL/AmpC産生細菌はペニシリン系やセファロスポリン系の抗菌性物質の効果を低減或いは打ち消す酵素を産出し、これらの抗菌性物質に対して非感受性となる。ESBL/AmpC産生細菌は、ヒトにおいては、特に深刻な院内感染症を引き起す原因にもなっている。
 家畜からのESBL/AmpC産生大腸菌の頻繁な検出は、ヒトの治療において第3世代及び第4世代セファロスポリンが重要であるため、また特に現在の科学的知見によれば、これらの耐性菌が食品を介してヒトに移行し得ると考えられることから、懸念されている。
(背景)
 人獣共通感染症モニタリングでは、動物、と体、食品等から、ヒトにおいても病気を引き起こす可能性のある病原体の発生状況が記録される。2021年のモニタリングでは、連邦各州の監視当局がフードチェーンの全てのレベルで合計5
,566点の検体を採取し検査した。その過程で、2
,210株の細菌分離株が得られ、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)のナショナルリファレンスラボで更なる特性評価が行われ、対象とする抗生物質への耐性が試験された。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)
情報源(報道) ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)
URL https://www.bvl.bund.de/SharedDocs/Pressemitteilungen/01_lebensmittel/2022/2022_PM_Zoonosenmonitoring-2021.htm
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