食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05960610316
タイトル ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)、10年間(2010~2019年)の人獣共通感染症モニタリング総括報告書を公表
資料日付 2022年12月6日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は12月6日、10年間(2010~2019年)の人獣共通感染症モニタリング総括報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 人獣共通感染症モニタリングは、連邦政府と各州が連携して行うプログラムで、各連邦州は動物、食品及び飼料の検体の人獣共通感染症病原体や抗生物質耐性菌について検査を行う。当該10年間の報告書では2010年から2019年までに実施された約68
,700検体の検査の概要と人獣共通感染症モニタリングによる病原体の存在割合に関する主要な結果をまとめている。この結果は、人獣共通感染症病原体の拡大に関する変化傾向の分析を可能とし、人獣共通感染症病原体がヒトにもたらす健康リスクの評価において重要な基礎となる。
 人獣共通感染症モニタリングでは、最も重要な食料生産動物種とそれに関連するフードチェーンが繰り返し調査される。2010~2019年までの結果から、家畜はサルモネラ属菌、カンピロバクター属菌、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)など、ヒトの食品由来感染症にとって特に重要となる様々な人獣共通感染症病原体のレゼルボアであることが示された。特にと殺時に体や食肉の汚染が生じる。
 カンピロバクター症はドイツ及び欧州全域で最も多く見られるヒトの細菌性胃腸炎で、主に汚染された鶏肉を摂取することで発症する。人獣共通感染症モニタリングの結果、近年ブロイラーのフードチェーンにおけるカンピロバクター属菌の減少に進展がみられないため、家きんのと殺時の衛生状況の改善に更なる努力が必要と判断された。
 食肉に付着している可能性のある細菌は、調理時に十分な加熱により死滅する。しかし、調理中の交差汚染、すなわち摂取前に加熱されない食品(サラダなど)への病原体の移行が問題となる。また病原体は生で食べる食品に含まれ、ヒトが直接摂取することで場合によっては感染症にかかる可能性がある。したがって、生肉又はタルタルステーキや豚ミンチなどのひき肉は、幼児、高齢者、免疫機能低下者及び妊娠中の女性などの感受性の高い消費者グループは摂取しないようにする。
 これは、スモークサーモンや生ソーセージなど特定の非加熱喫食用調理済み食品にも適用される。これらの食品からは、リステリア菌が検出される場合があり、ヒトへの健康被害をもたらす可能性がある。特にリステリア症にかかるリスクの高いグループ(高齢者や免疫機能低下者及び妊婦)では病気が重症化する可能性がある。
 人獣共通感染症モニタリングの結果は、植物性食品も微生物に汚染される可能性があることを示している。果物、サラダ、ハーブや多くの野菜では、摂取前に殺菌されず、生で摂取されるため特に重要となる。
 (背景)
 2010年から2019年の人獣共通感染症モニタリングでは、連邦州の監視当局がフードチェーンのあらゆるレベルで計68
,714点の検体を採取し、調査した。得られた細菌分離株はドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)のナショナルリファレンスラボでさらに特徴を調べ、試験対象の抗生物質に対する耐性が調査された。当該10年間の報告書では、基本的に病原体の存在割合に関する結果の公表に限定されており、抗生物質耐性に関する詳細な調査結果は含まれていない。しかし、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)/AmpC及びカルバペネマーゼ産生大腸菌の存在割合について提示しており、抗生物質耐性の特定の側面について考慮されている。
 当該報告書(78ページ、ドイツ語)は以下のURLから入手可能。
https://www.bvl.bund.de/SharedDocs/Downloads/01_Lebensmittel/04_Zoonosen_Monitoring/Zoonosen_Monitoring_Bericht_2010-2019.html
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)
情報源(報道) ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)
URL https://www.bvl.bund.de/SharedDocs/Fachmeldungen/01_lebensmittel/2022/2022_12_Zoonosen-Monitoring.html
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