食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05880520149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、遺伝子組換えダイズ・イベント40-3-2の挿入部位に対する新たなバイオインフォマティクス評価に関するリスク評価について声明を公表
資料日付 2022年7月22日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月22日、遺伝子組換えダイズ・イベント40-3-2の挿入部位に対する新たなバイオインフォマティクス評価に関するリスク評価について声明を公表した(6月22日採択、PDF版10ページ、DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2022.7412)。概要は以下のとおり。
 遺伝子組換え(GM)ダイズ40-3-2は、グリホサート系除草剤耐性付与を目的に、Agrobacterium tumefaciens(Rhizobium radiobacterと改名)CP4株由来5-エノールピルビルシキメート-3-ホスファイトシンターゼ(5-enolpyruvylshikimate-3-phosphate synthase)をコードする遺伝子(CP4 EPSPS)を、パーティクル・ガン加速法(particle gun acceleration)により導入し作出された。
 EFSAの遺伝子組換え生物に関するパネル(GMOパネル)は、2010年に申請EFSA-GMO-RX-40-3-2[8-1a/20-1a]、[8-1b/20-1b]の枠組みにおいて、及び、2012年に申請EFSA-GMO-NL-2005-24の枠組みにおいて、ダイズ40-3-2をシングル・イベントとして評価済みであり、さらに、2016年に申請EFSA-GMO-NL-2007-47の枠組みにおいて、2イベント・スタック(ダイズ305423×40-3-2)の一部として評価済みである。その結果、ヒトの健康・動物衛生・環境に対する潜在影響に関し、対応する従来品種及び他の適切なコンパレーターと同等に安全であると確認されている。さらに、EFSAは欧州委員会から、ダイズ40-3-2の新たな核酸配列及び最新のバイオインフォマティクス・データを分析するよう要請され、2017年、単一タイズ・イベント及びスタック・ダイズ305423×40-3-2の当初のリスク評価は引き続き有効であると結論している。
 2021年9月、欧州委員会はEFSAに対し、利用可能なダイズ・リファレンスゲノムを用いて、挿入部位においてゲノム欠失が生じていることを予測する新たなバイオインフォマティクス研究の評価を要請した。
 ダイズ・ゲノムには、遺伝子領域も含まれる、プレセンス/アブセンス・バリアントやコピー・ナンバー・バリアント等、構造バリアントが多数存在し、加えて、多くの遺伝子が特定の栽培品種にのみ存在するという多様性が認められる。そのダイズ・ゲノムにおける多様性を考慮すると、GMOパネルは、リファレンスゲノムとの比較のみから、形質転換イベントが遺伝子喪失(gene loss)をもたらしたとは判断できないと結論した。トランスクリプトーム解析においてダイズ40-3-2と最も近縁の従来栽培品種を比較した場合、遺伝子発現に大きな差異は検出されず、遺伝子の冗長性が潜在的な遺伝子喪失を補っている可能性が示される。この知見から、本結論は支持される。さらに、GMOパネルが以前の科学的意見書において評価した、成分組成分析・表現型分析・農学的分析において、ダイズ40-3-2とそのコンパレーター間に違いは観察されず、潜在的な遺伝子喪失はダイズ40-3-2において、有意な表現型効果を発揮しない可能性があることが示唆される。
 上記の理由から、EFSAのGMOパネルは、申請者提供のダイズ40-3-2に関する新たな情報は、2010年、2012年、及び、2016年に公表したEFSAの以前の結論を変更するものではないと結論する。
 (訳注)
comparator(s): EFSAの文書において、評価対象となるGMOイベントと可能な限り近い遺伝的背景を有し、GMO栽培条件と同等の条件にて栽培され、以下のEFSAのガイドラインの規定を満たす特定の栽培品種(群)を指す。
Guidance on selection of comparators for the risk assessment of genetically modified plants and derived food and feed
DOI:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2011.2149
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7412
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