食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu05650570475 |
| タイトル | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、「飼料規制(feed ban)の緩和に関連するリスク」と題する意見書を公表 |
| 資料日付 | 2021年7月9日 |
| 分類１ | - |
| 分類２ | - |
| 概要（記事） | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は7月9日、「飼料規制(feed ban)の緩和に関連するリスク」と題する意見書(142ページ)を公表した。概要は以下のとおり。 牛海綿状脳症(BSE)の事例は欧州で非常に稀になっている。そのため欧州委員会(EC)は、欧州連合(EU)加盟国に対し一定の条件下で、家畜の飼料への動物性たん白質の使用を禁止する規制を緩和することを想定している。ANSESはこのような動物性たん白質の再導入による動物及びヒトへのリスクを評価する正式な要請を受けた(訳注：フランス食品総局(DGAL)及びフランス競争・消費・不正抑止総局（DGCCRF)からの諮問)。 ECが現在検討している計画案は、豚の飼料への家きん由来の動物性加工たん白質(PAP)の使用、及び家きんの飼料への豚由来のPAPの使用を許可することである。PAPは、ヒトの消費用にと畜された動物の副産物に限られる。また、豚と家きんに昆虫のPAPを許可することも検討されている。 動物飼料への家きん及び豚のたん白質の導入に関連する主なリスクは伝達性海綿状脳症(TSE)の伝播及びその拡大である。TSEはプリオンによって伝播する。プリオンは感染した動物に由来する製品が同種の動物の飼料に含まれる場合に拡大する恐れがある。 現在欧州の規制では、このリスクを避けるための特定の規則が規定されている。第一に、同種の動物のPAPを給餌することが禁止されている。更に、反すう動物は、牛海綿状脳症(牛)やスクレイピー(めん羊及び山羊)といったTSEを媒介する可能性のあることが知られているため、それらの動物に由来するPAPは全ての家畜に対し給餌が禁止されている。 欧州の法令草案では、豚の飼料への家きんのPAPの使用及び家きんの飼料への豚のPAPの使用が認可される場合、食肉処理場から農場への飼料配送に至るまで、生産場所を動物種ごとに効果的に分離することを条件とする予定である。しかし、検討されている規制には、加盟国の責任のもとで免除を認める規定が含まれる。実際のところ、他の欧州諸国同様フランスでは、一部の食肉処理場と飼料生産工場は複数の動物種を取り扱っている。 TSE伝播の主なリスクは、交差汚染を介するものであると考えられる。即ち、ある動物種に用いることを意図していない動物副産物がその動物種用の飼料中に含まれる場合である。このような汚染はPAPの製造前(食肉処理場や副産物の回収時)、製造中、PAPを使用する飼料生産工場での製造後、また輸送時の様々な段階で発生する可能性がある。 複数の動物種を扱う食肉処理場は、生産チェーンの一番の弱点であり、伝播リスクが最も高いことが示された。豚は一部の反すう動物のTSEによって汚染された場合に発症することが実験的に示されており、例えば、豚の飼料用の家きんのPAP製造時に、反すう動物のと体の一部が誤って家きんのと体に混入した場合に起こり得る。このようなリスクは、生産チェーンの全ての場所が動物種ごとに効果的に分離されている場合に最も低くなる。それ故、ANSESはこの規則を厳格に順守することを推奨する。 現在、昆虫によるTSE伝播リスクはほとんどないが、これらは病原微生物と化学汚染物質を豚及び家きんに移行する可能性がある。そのような事態を避けるためにANSESは、家畜飼料用の昆虫の飼育に関して、いくつかの衛生規則の順守を推奨する。昆虫の飼料原料については、適用される家畜飼料に関する規制を順守する必要がある。即ち、主な微生物の汚染源である、廃棄物や排出物を昆虫に給餌すべきではない。同様に、PAPへの加工を始める前に飼育時の資材を完全に取り除く必要がある。24時間の絶食期間によって、昆虫の腸内に存在する可能性のある汚染物質を排除することができると考えられる。一部の種類の昆虫は、鉛、カドミウム又はヒ素などの重金属を含んでいる可能性がある。したがって、昆虫のPAPに含まれるこれらの汚染物質の検出のための監視が実施されるべきである。 飼料規制(feed ban)の緩和に関連するリスク評価に関する意見書(142ページ、フランス語)は以下のURLから入手可能。 https://www.anses.fr/fr/system/files/ALAN2020SA0094Ra.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | フランス |
| 情報源（公的機関） | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
| 情報源（報道） | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
| URL | https://www.anses.fr/fr/content/des-prot%C3%A9ines-animales-dans-l%E2%80%99alimentation-des-porcs-et-des-volailles-s%C3%A9parer-les |
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掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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