食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05650510294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2021/5/22~2021/6/22)を公表(鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルス)
資料日付 2021年7月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は7月、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2021/5/22~2021/6/22)を公表した(7ページ)。鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルスに関する概要は以下のとおり。
・鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルス
1.感染状況
 2021年5月30日に中国からインフルエンザA(H10N3)ウイルス感染ヒト症例1例が報告された。江蘇省の41歳男性が2021年4月23日に発熱及び吐き気を呈し、4月28日に集中治療室に入院した。その後回復し、6月1日に退院した。報告によると、患者は発病前に明確な家きんへのばく露歴はなかった。報告の時点で、鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルスは患者の地元の環境及び地元の家きんでは検出されていない。当該症例の濃厚接触者はいずれの症状も呈していない。地方及び国の評価に基づくと、当該症例は鳥類からヒトへの伝播による偶発的感染であり、ヒトからヒトへの伝播の可能性は低いと判断された。中国で報告されたヒト症例由来のウイルスは、中国の鳥類で最近検出されたインフルエンザAウイルスに非常に近縁である遺伝子を持っていた。ゲノム配列解析では、内部遺伝子が近年中国の家きんで流行しているインフルエンザA(H9N2)ウイルスと近縁であることが示された。
2.リスク評価
(1)鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルス感染の更なるヒト症例が発生する可能性
 本件は、初めてヒトで鳥インフルエンザA(H10N3)感染が検出されたものである。鳥インフルエンザA(H10)ウイルスによるヒトの感染は、過去にも検出され、報告されている。対象を絞った監視プロジェクトにより、中国の家きん及び生きた鳥類の市場においてA(H10N3)を含む鳥インフルエンザA(H10)ウイルスが検出されているが、鳥におけるこれらのウイルスの循環の範囲及び疫学は不明である。異なる遺伝的特徴を持つ鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルスは、1970年代以降、渡り鳥及びその他の野鳥で以前に検出されている。現在までに、GISAIDで利用可能なA(H10N3)ウイルスの塩基配列は171件あり(GenBankからインポートされたものを含む)、このヒト症例の2件(1件は患者の臨床検体に直接由来し、もう1件は当該症例から得られたウイルス分離株に由来する)を含む。これらのウイルスは同じ亜型(H10N3)であるが、検出された地理的位置と検出/分離の年に応じて異なる遺伝的特徴を持っている。鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルスが鳥類の集団で循環するところはどこでも、散発的な感染ヒト症例が予想される。
(2)鳥インフルエンザA(H10N3)ウイルスがヒトからヒトへ伝播する可能性
 現時点では、当該ウイルスがヒト間で持続的に伝播する可能性に関する疫学的及びウイルス学的エビデンスは限定的である。ただし、当該単一症例に関連する症例クラスター又は他の症例は報告されていない。したがって、現在の限定的なエビデンスに基づくと、その可能性は低い。
 当該報告書のPDFファイルは、以下のURLから入手可能。
https://cdn.who.int/media/docs/default-source/influenza/human-animal-interface-risk-assessments/influenza_summary_ira_ha_interface_june_2021.pdf
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/publications/m/item/influenza-at-the-human-animal-interface-summary-and-assessment-22-june-2021
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