食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05500330149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、部位特異的ヌクレアーゼ タイプ1及びタイプ2、及び、オリゴヌクレオチド指向性突然変異誘発を適用して作出された植物の安全性評価に対する、部位特異的ヌクレアーゼ タイプ3に関するEFSAの意見の適用性について科学的意見書を公表
資料日付 2020年11月24日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は、11月24日、部位特異的ヌクレアーゼ タイプ1及びタイプ2、及び、オリゴヌクレオチド指向性突然変異誘発を適用して作出された植物の安全性評価に対する、部位特異的ヌクレアーゼ タイプ3に関するEFSAの意見の適用性について科学的意見書を公表した(採択10月14日、PDF版14ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6299)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会は、EFSAの遺伝子組換え生物(GMO)に関するパネルに、「ジンクフィンガーヌクレアーゼ タイプ3技術(zinc finger nuclease type 3 technique、ZFN-3)、及び、同様の機能を有する他の部位特異的ヌクレアーゼ(site‐directed nucleases、SDN)を適用して作出された植物のリスク評価に関するEFSAの科学的意見」のセクション4(ハザードの特定)及び結論が、SDN-1、SDN-2、及び、オリゴヌクレオチド指向性突然変異誘発(oligonucleotide‐directed mutagenesis、ODM)を介して作出された植物に有効であるかを評価するよう要請した。
 SDNを適用する際の選択するアプローチに応じ、多様な結果が生じ得る。SDN-1アプリケーションでは、植物の非相同末端結合(NHEJ)修復経路を利用し、標的となる二本鎖切断(DSB)部位にランダムな変異(置換、挿入、欠失)を導入する。SDN-2アプローチでは、植物の相同性指向性修復(HDR)経路を利用し、テンプレートDNAを用いて、標的となるDSB部位に予測される修飾(意図された配列の修飾)を生成させる。SDN-3アプローチでは、NHEJとHDRの双方を利用し、標的となるゲノム部位に長鎖DNAの挿入が可能となる。ODMは、外因性ヌクレアーゼに依存せず、SDNベースの手法とは一線を画す。ODMは、ゲノムに標的変異(通常、隣接する部位に1ヌクレオチド或いは数ヌクレオチドから構成される)の導入を目的とする、オリゴヌクレオチドの利用に基づくアプローチとして定義される。ODMを使用して作成可能な遺伝的変化は、置換、挿入、欠失である。
 本意見を表明するにあたり、GMOパネルは、SDN-1、SDN-2、及びODMを介して作出された植物に付随するハザードと、SDN-3及び従来育種を介して取得される植物に付随するハザードを比較した。SDN-3手法とは異なり、SDN-1、SDN-2、及びODMアプローチは、transgene、intragene、或いはcisgeneを含有しない植物をもたらす方法を適用し、ゲノム配列を改変することを目的とする。したがって、GMOパネルは、SDN-3に関する科学的意見のセクション4及び結論に記載されるtransgene、intragene、或いはcisgeneの存在に特異的に関連する考慮事項は、本科学的意見にて定義されるSDN-1、SDN-2、或いは、ODMを介して取得された植物には関連しないと結論する。
 総括として、GMOパネルは、SDN-3及び従来育種法の双方と比較して、SDN-1、SDN-2、又はODMを介して作成されたゲノム組換えに特異的に関連する新たなハザードを特定していない。
 さらに、GMOパネルは、遺伝子組換え植物由来の食品及び飼料のリスク評価に関する既存のガイダンス、及び、遺伝子組換え植物の環境リスク評価に関する既存のガイダンスは、SDN-1、SDN-2、或いは、ODMを介して作出された植物に対して、充分ではあるが、部分的にのみ適用されると考える。最終産物のゲノムに外因性DNAが含有されない場合、ガイダンス文書に記載される外因性DNAの存在に関連する要件は、SDN-1、SDN-2、又はODMアプローチによって作出される植物のリスク評価には全く関係しない。
 本意見書草案の公開協議の結果は、以下URLより入手可能。
総計51の機関・団体(国際機関-1、食品安全監督当局-8、大学・公的研究機関-5、NGO-14、私的団体-10、その他-13)から提出された意見が考慮されている。EU加盟国以外では、英国、ノルウェー、スイス、米国が意見を提出している。
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1972
(訳注)
Cisgenesis:交配可能な-性的適合性のある-生物(同種又は近縁種)に由来する遺伝子による、レシピエント生物の遺伝子組換え(EFSA GMOパネル、2012)を指す。Cisgeneは、この手法により導入された遺伝子を指す。
Intragenesis:レシピエントと同種又は性的適合性のある種であるドナー生物に由来する遺伝子断片の異なる組み合わせとなる、レシピエント生物の遺伝子組換え(EFSA GMOパネル、2012)。Intrageneは、この手法により導入された遺伝子を指す。
Transgenesis:異種、性的不適合である種に由来する遺伝子を細胞のゲノムに導入するプロセス、及び、その後のその様な遺伝子の増殖プロセスを指す。Transgeneは、この手法により導入された遺伝子を指す。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6299
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