食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05430060475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、海藻の摂取によるカドミウムへのばく露を制限するために推奨事項を提供
資料日付 2020年7月27日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は7月27日、海藻の摂取によるカドミウムへのばく露を制限するために推奨事項を提供した。
 海藻は多糖類が豊富で、カドミウム、鉛、ヒ素のような微量金属元素が含まれる傾向がある。未加工の海藻250検体の分析によって、その内の26%でカドミウム濃度が公衆衛生高等評議会(CHSPF)(現HCSP)が推奨する最大基準値0.5 mg/kg乾燥重量を超えることが明らかになった。
 カドミウムは自然及び農業及び工業を中心とした人間の活動が理由で環境中に拡散している汚染物質である。カドミウムは根を介して容易に植物中に取り込まれ、フードチェーンに入る。
 カドミウム及びカドミウム化合物には発がん性、変異原性、生殖毒性があることが知られており、主に食品及び水を介した長期ばく露によって腎障害及び骨の脆弱性を引き起こす。
 欧州委員会(EC)が、海藻に含まれるヒ素、鉛、カドミウムの基準値(maximum level)の設定を検討していることから、下記事項を推奨する。
・ ANSESは、一部のフランス国民は日常の食生活で耐容摂取量を超えたカドミウムにばく露することから、海藻の摂取量を減らし、ばく露量を出来るだけ低くすることを推奨する。
 ANSESは、カドミウムの総摂取量を考慮して、海藻中のカドミウムの基準値として0.35mg/kg乾燥重量を推奨する。この含量は、95%の人がカドミウムの耐容一日摂取量(TDI)を超えないことを保証する。海藻は、その摂取者の食品によるカドミウムのばく露に大きく寄与してることから、この含量にすると、カドミウムのTDIに対する海藻の寄与が11.5%にまで減少する。しかし、現在観察される海藻によるカドミウムの寄与は19%で、CSHPFが推奨する0.5mg/kg乾燥重量を守って摂取した場合では15%である。
 食品によるカドミウムへのばく露を制限するため、海藻及び他のカドミウムの摂取源を考慮して基準値を設定するために最も適切な方法を決定するのは所管官庁の役割であることを強調する。
・ また、フランスにおける海藻の摂取習慣に関するデータをさらに収集するために新たな調査の実施を推奨する。その結果によって、海藻の摂取に関するより詳細な推奨事項の提供が可能である。例えば、海藻の種類(微細藻類、大型の紅藻、緑藻、褐藻)によって、海藻の最大摂取量又は超えてはならないカドミウムの濃度を示すことが可能である。
 一方ANSESは、カドミウムは大型褐藻(サラダでよく摂取されるワカメ等)及び大型紅藻(巻き寿司に使用される海苔等)に多く含まれることを消費者に強調する。
 海藻と他の食品を組み合わせて摂取した場合、化学汚染物質の過剰摂取のリスクが増加することを強調する。例として海藻のヒジキをコメと一緒に摂取した場合の無機ヒ素が挙げられる。
 意見書は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/ERCA2017SA0070.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) -
URL https://www.anses.fr/fr/content/l%E2%80%99anses-fait-des-recommandations-pour-limiter-l%E2%80%99exposition-au-cadmium-la-consommation-des
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