食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05270190149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬有効成分シアントラニリプロールのはくさい、ブラックベリー及びラズベリーにおける現行の残留基準値(MRLs)の改正に関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2019年11月22日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月22日、農薬有効成分シアントラニリプロール(cyantraniliprole)のはくさい、ブラックベリー及びラズベリーにおける現行の残留基準値(MRLs)の改正に関する理由を付した意見書(2019年10月25日承認、27ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2019.5903)を公表した。概要は以下のとおり。
 英国は欧州議会及び理事会規則(EC) 1107/2009の第53条の規定に従って、はくさい、ラズベリー及びブラックベリーにおける限定され、管理された用途に関して、有効成分シアントラニリプロールを含有する植物保護製剤の2件の120日間の緊急認可を行った。この緊急的な使用が現行のMRLsを上回る残留に繋がることが予想される。
 シアントラニリプロールの意図する用途が可能になるように、英国ははくさいのMRLを現行の0.01mg/kgから8mg/kgへ、ラズベリー及びブラックベリーのMRLを0.9mg/kgから1.5mg/kgへ引き上げることを提案した。EFSAの意見書の結論は以下のとおりである。
 EFSAのピアレビューによると、輪作作物に複数年連続してシアントラニリプロールを施用すると、いくつかの難分解性の代謝物の蓄積に繋がる可能性がある。EFSAはEU加盟国に対して、国が認可する場合はこの点を考慮し、必要に応じてシアントラニリプロール及び関連する代謝物の輪作作物における存在を避けるために、適切なリスク緩和措置を取るよう勧告する。
 沸騰状態で、シアントラニリプロールは環化により主にIN-J9Z238に、及びそれよりも少ないが、IN-F6L99及びIN-N5M09の2つの分解生成物になる。これらの2つの分解生成物の毒性学的関連性に関するデータギャップが前回のEFSAの評価において特定された。英国によれば、これらのデータは他のMRL申請の枠組みにおいて国のレベルで評価中である。IN-F6L99及びIN-N5M09の毒性学的関連性に関する新たな科学的エビデンスが入手可能になった際に、加工食品におけるリスク評価に関する残留物の定義を再検討する必要がある。
 利用可能な残留物の試験はデータ要件に則しており、はくさい、ラズベリー及びブラックベリーにおける緊急な用途を含む親物質のシアントラニリプロールに関するMRLs案の導出を可能にする。
 親化合物に関する消費者のリスク評価はEFSAの残留農薬摂取量算出モデル(PRIMo)の3.1版を使用して実施された。推定長期ばく露量はオランダの幼児に関して最大ADIの62%であった。残留物の推定寄与は、ラズベリーではフィンランドの3歳児に関して最大ADIの0.7%、ブラックベリーではアイルランドの成人に関して最大ADIの0.4%、はくさいではスウェーデンの全般に関して最大ADIの3.7%であった。
 IN‐F6L99及びIN‐N5M09に関して特定されたデータギャップのため、リスク判定を最終化することはできない。したがって、加工食品に関するリスク評価は最終化できない。物質の毒性に関するデータギャップに対応するデータが他のMRLの申請の枠組みにおいて提出された。そのデータは現在管理当局により評価中である。
EFSAのMRL改正案は以下のとおり。
品名        現行EUのMRL mg/kg       MRL改正案 mg/kg
ブラックベリー      0.9          管理機関の更なる検討を要する
ラズベリー        0.9              同上
はくさい         0.01              同上

   
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5903
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