食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05090350104
タイトル 論文紹介:「カナダ、オンタリオ州における低温殺菌チョコレートミルクに関連したリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)」
資料日付 2019年2月19日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  Emerging Infectious Desease(2019
, 25(3):581-584、1月31日)に掲載された論文「カナダ、オンタリオ州における低温殺菌チョコレートミルクに関連したリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes Associated with Pasteurized Chocolate Milk
, Ontario
, Canada)、著者H. Hanson (Public Health Ontario
, Toronto
, Ontario
, Canada)ら」の概要は以下のとおり。
1. カナダ、オンタリオ州では侵襲性リステリア症は報告義務のある疾病であり、2005年以来年間で50近い症例-患者(0.4症例/人口10万人)が報告されている。近年、北米でのリステリア症の集団感染は総菜肉、ソフトチーズ、農産物、低温殺菌されていない乳製品に関連しており、低温殺菌済み液体ミルクと関連したものは稀である。
2. 2015年11月1日以後にオンタリオ州でリステリア症を発症した者でパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)パターン組合せがLMACI.0015/LMAAI.0024あるいはLMACI.0015/LMAAI.0069を示した者を本集団感染症例-患者と定義した。34の症例-患者が当てはまり、オンタリオ州在住者のみであった。年齢の中央値は73歳(範囲は1未満~90歳)。症例-患者の半数以上は女性(20/34、59%)であった。32症例-患者(94%)が入院し、4人(12%)が死亡したと報告された。
3. オンタリオ州では地元の公衆衛生専門家による国の侵襲性リステリア症のアンケート及び食品サンプルの収集が実施された。また、国のリステリア症データベースにあるオンタリオ州の患者-症例を対照群として用いた症例-症例分析が実施された。仮説を立てるために、補足的なアンケートや集中的な面接、買い物記録のレビューが行われた。そして汚染源推定のため、症例-患者に共通した食料品店のチェーン(小売チェーンA)の代表者との面接も実施された。
4. 一人の症例-患者の家から回収された期限切れ袋入りチョコレートミルクから集団感染菌株と同じPFGEパターンをもつリステリア・モノサイトゲネスが単離された。カナダではしばしば液体ミルクがプラスチック袋に入れられた状態で販売される。
5. その症例-患者の代理人はブランドBのミルクを購入していたことを報告したので、ブランドBのチョコレート及びホワイトミルクは検査のため小売店から回収された。ブランドBは小売店チェーンAで販売されているチョコレートミルクのメインブランドであり、主としてオンタリオ州で流通していた。
6. 施設Cで生産されたブランドBのチョコレートミルクの小売サンプルからリステリア・モノサイトゲネス陽性が確認された。最初のサンプルに加え、さらに3つの陽性を示したチョコレートミルクサンプルから単離された菌株は集団感染菌株と一致した。ホワイトミルクのサンプルは陽性反応を示さなかった。
7. 製造施設からの環境サンプリングによって、チョコレートミルクの製造に使われている低温殺菌後のポンプの内部及び非食品接触面から集団感染菌株の存在が確認された。このチョコレートミルクラインの工程後の汚染が集団感染の根源だと考えられた。特定のメンテナンス作業や質の低い設備設計によりこの菌のたまり場ができたと思われる。その後、この設備は置き換えられ、再発防止のための是正措置がとられた。
地域 北米
国・地方 カナダ
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Emerging Infectious Desease(2019 , 25(3):581-584、1月31日)
URL https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/25/3/18-0742_article
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