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資料管理ID syu05050770104
タイトル 論文紹介:「2017年テネシー州における感謝祭期間に起きたノロウイルス集団感染の複数の伝播経路」
資料日付 2018年11月29日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  MMWR (November 23, 2018 / 67(46);1300?1301)に掲載された論文「2017年テネシー州における感謝祭期間に起きたノロウイルス集団感染の複数の伝播経路(Multiple Modes of Transmission During a Thanksgiving Day Norovirus Outbreak - Tennessee, 2017)、著者Julia Brennan (CDC, 米国)ら 」の概要は以下のとおり。
 2017年11月28日、テネシー州のレストランAの店長が同年11月23日の感謝祭の日に食事をした常連客18人が胃腸炎を訴えていたことを報告した。
 11月23日に1人の客がレストランの個室で嘔吐し、従業員が直ちに消毒のため、ノロウイルスに効果があると表示された消毒剤を噴霧した。その従業員は手洗いの後に、家族向けの大皿料理を出し、ピーカンナッツパイを切った。11月23日にレストランAを利用した客は676人で、これらの人々に発病について電話で問合せ、137人(20%)が症例対照研究に参加した。
 36人(26%)が発症例(2人が確定症例、34人がほぼ確実症例)、101人(74%)が対照群となった。発症は11月23日~25日に起きており、17人が11月24日に起きていた。平均潜伏期間は31時間であった(範囲2.5~54.5時間)。平均発症期間は3日間であった(範囲0~6日間)。1人の患者のみが加療を要した。患者の症状は、下痢が33人(94%)、倦怠感29人(83%)、悪心及び腹痛28人(80%)、嘔吐24人(69%)、発熱6人(17%)であった。
 メニューの品目では、ピーカンナッツパイのみが発病と有意な関連性がみられた(オッズ比[OR]=2.6;95%信頼区間[CI]=1.1-5.8)。しかし、患者34人中16人(47%)しか食べていない。冒頭の客の嘔吐事故は正午付近に起きていた。午前11時~午後1時に席にいた客での発症は他の時間帯に比べて有意に高くなっていた(OR=6.0;95%CI=2.6-15.3)。着席の場所に有意差はみられなかった(個室VS一般席)。
 患者2人の糞便検体からノロウイルスGII.P16-GII.4Sydneyが特定された。ノロウイルスGIIは、吐しゃ物の近くのテーブル脚の下部から採取された環境スワブ1検体からも特定された。
 ノロウイルス集団感染の点源は、感染客が嘔吐した後のレストランであった。嘔吐事故の付近での感染は、エアロゾル或いは媒介物によって起きた可能性が高い。レストラン内にノロウイルスはエアロゾル、ヒトからヒト、媒介物又は食品媒介の経路で拡散したものとみられる。従業員の不適切な手洗いによって、ピーカンナッツパイを供する際に食品媒介伝播が起きやすくなっていたとみられる。
 米国食品医薬品庁(FDA)の2017年食品規準(Food Code)では、飲食施設は、従業員が吐しゃ物を片付ける際には個人が防御ツールを用いることを詳細に記した企画書を備えることを推奨している。食品提供施設での適切な手洗い、適切な個人の防御ツールを用いた環境の清掃によって、更なる集団感染を予防又は最小化することができる。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6746a4.htm?s_cid=mm6746a4_w