食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05030540104
タイトル 総説紹介:「2018年米国における複数の集団サイクロスポーラ症」
資料日付 2018(平成30)年10月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  MMWR (October 5, 2018, No. 39, 67(39);1101-1102)に掲載された総説「現場からの報告:2018年米国における複数の集団サイクロスポーラ症(Notes from the Field:Multiple Cyclosporiasis Outbreaks ? United States, 2018)、著者Shannon M. Casillas, MPH(CDC, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 サイクロスポーラ症は糞便汚染された食品や水の摂取を通してCyclospora cayetanensisにより引き起こされる腸疾患である。米国では春から夏にかけてサイクロスポーラ症患者が増える。1990年代半ばから集団感染が確認され、ほぼ毎年調査が行われてきた。過去の集団感染では、輸入生鮮農作物(バジル、シラントロ、ラスプベリー等)が関連していた。現在、有効な分子型別ツールがないため、それぞれの患者と媒介食品、食品の由来を関連付けることができない。そのため、主として集団サイクロスポーラ症の調査は疫学データに依存している。
 2018年の集団感染シーズンは、異なる生鮮農作物と届出患者数が多い複数州での集団感染が発生したことで記録すべき年となった。2件の集団感染では761人の確定症例が発生した。第1の集団感染は6月で、中西部のコンビニエンスストアで販売されていた包装済みの野菜トレイ(ブロッコリー、カリフラワー、にんじん)に関連し、確定症例は3州で250人報告された。2番目の集団感染は7月で、中西部のファストフードチェーン店で販売されていたサラダ(にんじん、ロメインレタス、他の緑葉野菜)に関連し、11州で511人の確定症例が報告された。米国食品医薬品庁(FDA)が行った追跡調査では、何れの集団感染も単一の感染源又は汚染発生点は特定できなかった。
 複数州での集団感染以外に、州当局、CDC及びFDAが小集団でのサイクロスポーラ症を調査したところ、6月に2州でバジルに関連する2件(各々確定症例8人)が発生し、5月から8月に中西部のメキシコ料理店に関連する3件(確定症例53人)がシアントロの摂取に関連していたことがわかった。メキシコ料理店が関連する症例は、更に複数の州で確認された。しかし、症例数及びばく露情報の少なさ、またシアントロを含む農作物は様々な料理の材料(サルサなど)であるため、単一の媒介食品を特定することは成功しなかった。
 多くの症例を集団感染に直接関連付けることができなかったのは、C. cayetanensisの有効な分子型別法がないこともひとつの理由である。2018年10月1日時点で、33州から2,299人のサイクロスポーラ症確定症例が報告されている。彼らは5月1日から8月30日の間に発症し、発症の2週間前に海外渡航歴はなかった。年齢中央値は49歳(年齢層1~103歳)、56%が女性、少なくとも160人が入院、死亡者はゼロであった。
 2018年の5月から8月の国内感染した確定症例数が2,299人は、同時期の2016年(174人)及び2017年(623人)に比べて格段に多い。この増加の理由は、胃腸炎の分子生物学的検査が増えた等、診断検査の慣行の変化によるところがある。
 消費者は、バランスのとれた食事のために生鮮農作物を継続的に摂るべきである。CDCは、食中毒や他の汚染物質によるリスク低減の為に生鮮果実や野菜は清潔な流水で洗浄することを勧めている。ただ、水洗いや洗剤、消毒薬を用いてもC.cayetanensisを殺滅することはできない。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6739a6.htm?s_cid=mm6739a6_w