食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05000360149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬有効成分フェンブコナゾールの現行の残留基準値のレビューに関する理由を付した意見書を公表1/2
資料日付 2018年8月31日
分類1 化学物質
分類2 農薬
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は8月31日、農薬有効成分フェンブコナゾール(fenbuconazole)の現行の残留基準値(MRLs)のレビューに関する理由を付した意見書(2018年7月26日承認、51ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2018.5399)を公表した。概要は以下のとおり。1/2

 フェンブコナゾールは2011年5月1日、指令91/414/EECの付属書Iに収載され、規則(EC) No 1107/2009に基づき認可されたと考えられている。フェンブコナゾールは規則(EC) No 396/2005が2008年9月2日に発効した後に認可されたため、EFSAは同規則の第12条(1)の規定に基づきそのMRLsのレビューに関する理由を付した意見書を提供しなければならない。次の結論が導出された。

 フェンブコナゾールの代謝は、果樹、根菜、根茎作物、穀類、豆類及び油糧種子に対して調査された。代謝は全ての作物群において、主要含有成分としての親化合物と類似していたが、例外はピーナッツの実で親化合物が検出されなかった。トリアゾール派生代謝物(triazole derivative metabolites (TDMs))もかなりの量が含有されており、トリアゾールアラニン(triazole alanine(TA))が穀類、モモ及びピーナッツで総放射線残留の47%から88%であった。

 フェンブコナゾールは輪作作物として栽培される可能性のある可食及び非可食の皮付きウリ科作物への使用が認可されている。根菜、根茎作物類、葉菜類及び穀類を含有する輪作作物における残留物の調査が実施されたが、全作物群のフェンブコナゾールの代謝経路は主要作物で観察される経路に類似している。フェンブコナゾールは標準的な加水分解の条件へのばく露の後も変質しないことが証明された。フェンブコナゾールは、-10°Cの高水分及び高油分含有条件で最長4年半まで、乾燥条件で最長3年まで、及び高酸性含有作物で最長1年まで貯蔵安定性のあることが証明された。

 このMRLレビューの枠組みの中で、親化合物が必ずしも残留物の主要な部分を代表するとは限らないが、トリアゾール結合の分裂がかなりの量のTDMsを放出することを考えて、親化合物だけが施行及びリスク評価のために検討された。特にピーナッツの実では、主要な残留物はトリアゾールアラニンであった。加工食品及び輪作作物では、未加工の農産物(raw agricultural commodities(RAC))と同じ残留物定義が提案されている。

 高水分、高油分及び乾燥食品におけるフェンブコナゾールの残留量の施行には、定量限界(LOQ)0.01 mg/kgで有効なガスクロマトグラフィー質量分析法(GC-MS)が入手可能である。欧州連合残留農薬基準研究所(European Union Reference Laboratories for Pesticide Residues(EURLs))によれば、主要な食品で0.01 mg/kgのLOQが達成可能である。

 入手可能なデータは、検討対象の全食品に対するMRL及びリスク評価量を導出するのに十分であると考えられている。例外は、ビワ、西洋カリン、アンズ、モモ、サクランボ、ウメ、可食及び非可食の皮付きウリで暫定的MRLsが導出されている。最も重要な農業生産工程管理(GAP)に基づき使用されているならば、輪作作物にフェンブコナゾールの著しい残留物はないと考えられる。トリアゾール代謝物が摂取される可能性は排除できないため、TDMsの評価手法が入手可能になった時に更に検討されるべきである。 

 ヤギ及び家きんにおける代謝は類似している。メンドリの組織では、親化合物、RH-9129、RH-9130、RH-0118(1
,2
,4-トリアゾール)及びRH-3968が残留物の主要な含有物であると判明した。ヤギの組織では、フェンブコナゾール及びその代謝物のRH‐7968、RH‐1311、 RH‐0118 (1
,2
,4‐triazole) 及びRH‐3968 (TA)が主要な含有物である。しかしながら、より代表的な用量を用いた新たなヤギの代謝試験を考慮すると、検討されている使用量では、これらの代謝物が反すう動物の組織に著しい量で含有されることは考えにくい。したがって、モニタリング及びリスク評価のための残留物定義は親化合物のフェンブコナゾールだけに限定された。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5399
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