食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04990030314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、乳児用及び小児用食品中のカドミウム及び鉛の基準値に関する意見書を公表
資料日付 2018年8月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は8月7日、乳児用及び小児用食品中のカドミウム及び鉛の基準値に関する意見書を公表した(2018年8月7日付け意見書 No.026/2018)。概要は以下のとおり。
1.概要
・カドミウム及び鉛は土壌に天然に存在し、自然に及び人為的に放出されフードチエーンに入る可能性がある。これらの物質はヒトの健康に対して有害となる場合があることから、欧州連合(EU)では乳児用及び小児用食品中の濃度に関して厳しい規制措置が取られている。しかし、これらの基準値は常に点検し必要に応じて適正化する必要がある。本意見書は、政府(食品及び獣学当局)による最新の検査結果を含む。
・2015年に行われた全国規模のサーベイランスプログラム(BUp)及び同年のモニタリングの結果に基づき、BfRは乳児用及び小児用食品中の鉛及びカドミウムに関するリスク評価を行った。
 検査対象食品カテゴリーは、「乳児用調製粉乳ベース」及び「穀物の粉末補完食品ベース」であった。検査結果から、BfRは、ドイツにおいては、現時点で、これらの食品に由来するカドミウムが健康影響となる可能性は低いと結論付けた。この結論は0.5歳から3歳未満の小児集団(平均摂取量集団及び高摂取量集団の双方)に当てはまる。健康に関する入手可能なデータに基づき、BfRは、現在の基準値を低くする必要性はないと考える。
・乳児用及び小児用食品中の鉛含有量に関する評価はばく露マージン(MoE)の考えに基づくものであった。鉛のような物質に関しては、安全な摂取量に関する決定はできないことから、この手法により、早急に取るべき措置はどのようなものかに関する示唆が得られる。
 乳児及び小児における鉛摂取量に関する健康リスク評価の根拠は、神経発達毒性に関するベンチマーク用量信頼区間下限値(BMDL01)である0.5μg/kg体重/日である。食品カテゴリーでは「乳児用調製粉乳ベース」及び「穀物の粉末補完食品ベース」に分け、年齢では生後0.5歳から1歳未満及び1歳以上から3歳未満に分け、それぞれのMoEを算出した。
 しかし、小児における神経発達毒性影響に関する評価においては、鉛に関する安全な摂取量を決めることはできないというのが、引き続きBfRの基本的な考えである。従って、鉛ばく露は、達成可能な範囲で最小化すべきである。
・母乳は乳児にとって理想的な食品であることに変わりはない。母乳栄養は母親及び乳児の双方にとって便益となることから、BfRは、少なくとも生後5か月目の始まりまでは母乳栄養を続けるよう推奨する。適切な栄養導入後も、母親及び子どもが望む限り母乳栄養を継続すべきである。
 しかし、完全に非母乳栄養の乳児又は部分的母乳栄養の乳児は、工業生産された乳児用食品が必要である。通常は、早くても生後5か月から、遅くとも生後7か月から母乳補完食品又は母乳代替品を与えるべきである。
2.本文より抜粋(結論)
・カドミウム
 乳児及び小児用食品(食品カテゴリーとしては、「乳用調製粉乳ベース」及び「穀物の粉末補完食品ベース」)の摂取に由来するカドミウム摂取が健康影響となる可能性は、0.5~3歳未満の小児では、平均摂取量集団及び高摂取量集団(95パーセンタイル値)の双方において、低い。
 乳児及び小児用食品中のカドミウムの現在の基準値は、2015年のBUp及び同年のモニタリングに基づき算出された95パーセンタイルも基準値内に収まっている。

地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/eu-hoechstgehalte-fuer-cadmium-in-saeuglings-und-kleinkindernahrung-ausreichend.pdf
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