食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04950310475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、ネオニコチノイド系農薬及びその代替手法のリスクと便益に関して公表
資料日付 2018年5月30日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は5月30日、ネオニコチノイド系農薬及びその代替手法のリスクと便益に関して公表した。
 ANSESは、「生物多様性、自然、景観の回復ため」の法律の一環で農業省、厚生省、環境省からの依頼を受け、ネオニコチノイド系農薬及びその化学的、非化学的代替手法のリスク及び便益のバランスの評価を2016年に開始し、最終的な報告書を公表した。
 ネオニコチノイド系農薬の大部分の用途について、十分な有効性があり実際に使用可能な化学的及び非化学的代替手法が特定された。しかし、総合的に見てネオニコチノイドと比較しリスクが少ない化学的物質及び物質群の特定はできなかった。また農業活動へのネオニコチノイド系農薬の禁止の影響は予測が困難である。
 130件のネオニコチノイドの用途について調査を実施した。大部分の用途について、十分な有効性があり実際に実施可能な代替手法(化学的、非化学的)が特定された。
 6件の用途については、化学的又は非化学的であっても、基準に相当する代替手法は特定されなかった。89%の用途については、ネオニコチノイドに代わる解決法は他の活性物質、主にピレスロイドの使用である。39%については、代替化学物質は同じ活性物質の物質群、又は単独の活性物質、更には1種類の製品である場合がある。78%の用途については、少なくとも1つの非化学的代替手法がある。現在の情報では、直ちに、効果的に且つ持続可能に適用するために最も適していると考えられる非化学的手法は、フランスで入手可能又は容易に取り入れることが現在可能であれば、生物学的手法、塗り重ねて保護する物理学的手法(パラフィンオイル、粘土など)、フェロモンによるトラップ手法である。
 結論及び推奨事項は下記のとおり。
 害虫対策に関していかなる手法も単独では十分な有効性は保証できないが、複数の手法の組み合わせを総合的な対策アプローチとして検討する必要があると認識することが望ましい。
 予防的な適用(種子の処理など)の代替として、農地の害虫の定期的な監視(疫学監視)、総合的な非化学的手法(部分的な効果のある手法を組み合わせる)の第一選択、有害性の基準を超える(即ち、経済的影響又は健康影響を引き起こす)害虫が観察された場合の最終的な殺虫剤(毒性をできるだけ少なく、特異性の高い)の使用が挙げられる。
 大部分の用途に関して、ネオニコチノイド系農薬の使用禁止によって、他の殺虫剤、とりわけピレスロイドは代替品として使用した場合、耐性を引き起こすリスクがある。
 ケミカルメディエーターの使用、とりわけ植物の生産物(害虫が嫌がる物質)に非常に将来性があると考えられる。また、農作物に有益な生物(auxiliaires des cultures)(寄生虫、害虫の捕食生物)は、調査を実施した用途の20%以上、とりわけ室内栽培の場合の解決法となっている。他にも研究対象となる代替手法があり迅速に開発することが相応しい。
 農作物の管理と保護のためにヒトと環境を尊重した有効性のある代替手法を早く実施することが要求される。
 報告書(フランス語)は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/PHYTO2016SA0057Ra-Tome1.pdf
https://www.anses.fr/fr/system/files/PHYTO2016SA0057Ra-Tome2.pdf
https://www.anses.fr/fr/system/files/PHYTO2016SA0057Ra-Tome3.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/risques-et-b%C3%A9n%C3%A9fices-des-produits-phytopharmaceutiques-%C3%A0-base-de-n%C3%A9onicotino%C3%AFdes-et-de-leurs
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