食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04930630110 |
タイトル | カナダ保健省(Health Canada)、新開発食品としての遺伝子組換え(GM)サトウキビCTC175-Aに関して情報提供 |
資料日付 | 2018年4月18日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | カナダ保健省(Health Canada)は4月18日、新開発食品としての遺伝子組換え(GM)サトウキビCTC175-Aに関して情報提供を行った。概要は以下のとおり。 1.概要 2017年、同省は、害虫抵抗性の遺伝子組換え(GM)サトウキビイベントCTC175-Aの販売認可申請を受理した(申請者:Centro de Tecnologia Canavieira)(訳注:ブラジルのさとうきび育種会社)。当該GMサトウキビは、殺虫性たん白質Cry1Abなどを発現させたものである。 同省は、当該GMサトウキビCTC175-Aから生産される原料糖及び精製糖のカナダでの販売を認可した。サトウキビCTC175-Aは、サトウキビ害虫の侵入防止に働く殺虫たん白質Cry1Abを発現させたものである。サトウキビCTC175-Aは、カナマイシン耐性を獲得させることにより、選択マーカーとして使われるNptIIたん白質も発現させている。 申請者が提出したデータ及びプロトーコルに関して、分子生物学、微生物学、毒性学、科学及び栄養分野の専門家による徹底分析が行われた。 当該評価を経て、当該サトウキビに加えられた改変は、現在カナダで販売されている原料糖及び精製糖と比べて、ヒトの健康影響を増加させないとの判断に至った。更に、同省は、サトウキビCTC175-Aはアレレルギーに関する影響ももたらさないと考られる、また、サトウキビCTC175-A由来の原料糖及び精製糖は従来の食用砂糖と栄養価に差異はないと結論付けた。 GM食品の安全性評価において同省が用いる手法は、世界保健機関(WHO)、国際連合食糧農業機関(FAO)及び経済協力開発機構(OECD)などの国際機関の専門家協議を通じて、過去20年以上に亘り培われてきた科学的原則に立脚している。現在、同省の手法は、複数の国と地域(欧州連合(EU)、豪州/ニュージーランド、日本及び米国)の規制機関でも採用されている。 同省は、サトウキビ CTC175-Aを、2018年3月23日付けで「新規開発食品の決定に関するリスト」に収載した。 2.テクニカルサマリー 2-1.背景 Centro de Tecnologia Canavieiraは、害虫抵抗性サトウキビCTC175-Aを開発した。当該サトウキビに害虫抵抗性を持たせるため、組換えDNA技術が用いられた。当該サトウキビはブラジルのみで栽培される予定であり、当該サトウキビ由来の食品成分でカナダに輸出される予定のものは、原料糖及び精製糖である。 2-2.開発 申請者は、当該GM改変を特徴づけるデータを提出している。それによれば、サトウキビCTC175-Aは、殺虫たん白質Cry1Ab遺伝子発現カセットを発現させることにより害虫抵抗性を獲得した。更に、当該サトウキビ系統は、選択マーカー遺伝子配列の一つ、nptIIも発現させている。NptIIは、植物においてカナマイシンに対する耐性を付与するネオマイシンホスホトランスフェラーゼたん白質(NptII)をコードする。 サトウキビCTC175-Aは、当該サトウキビの原始葉(心皮)のカルス形成に用いられたバイオリスティック改変を介して生産された。この改変には、ベクターpGH-CTC2.nptIIから純化されたCry1Ab及びnptIIに関する遺伝子発現カセットを含むDNA断片が使われた。 一つ目のカセットは、Bacilus thuringienses由来のCry1Ab遺伝子配列をコードする改変遺伝子を含む。当該遺伝子は、トウモロコシ(PepC)由来のホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)プロモーター及びノパリン合成酵素(nos)の転写ターミネーターの遺伝子配列が司る。 二つ目のカセットはnptII遺伝子配列を含む。当該nptII遺伝子配列は、トウモロコシ(ubi-1)由来のユビキチンプロモーター及びnos遺伝子のターミネーター配列がある3’非翻訳領域が司る。 2-3.食事経由ばく露 サトウキビCTC175-Aに加えられた改変は、従来の非GM品種と比べた場合、栄養面のいかなる変更も意図しない。サトウキビCTC175-A由来の精製糖は、従来のサトウキビ品種由来の精製糖と類似する使用が想定されることから、精製糖の食品使用に変更が生じるとは予見されない。 2-4.結論 カナダ保健省は、サトウキビCTC-175Aに由来する原料糖及び精製糖の食品使用を支持するために提示された情報に関してレビューを行った。その結果、食品安全上の懸念とはならない。同省は、サトウキビCTC-175Aに由来する食品の安全性及び栄養価は、現在市販されているサトウキビ品種に由来する食品と同等であると考える。 同省の当該意見は、サトウキビCTC175-Aの食品使用のみに関するものである。 「新規開発食品の決定に関するリスト」は以下のURLから入手可能。 https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/genetically-modified-foods-other-novel-foods/approved-products.html 「サトウキビCTC175-Aのテクニカルサマリー」は以下のURLから入手可能。 https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/genetically-modified-foods-other-novel-foods/approved-products/novel-food-information-sugarcane-ctc175-a.html |
地域 | 北米 |
国・地方 | カナダ |
情報源(公的機関) | カナダ保健省(Health Canada) |
情報源(報道) | カナダ保健省(Health Canada) |
URL | https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/genetically-modified-foods-other-novel-foods/approved-products/sugarcane-ctc175-a.html |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。