食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04920300294
タイトル 世界保健機関(WHO)、豪州でのリステリア集団感染に関する情報を公表
資料日付 2018年4月9日
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分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は4月9日、豪州でのリステリア集団感染に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。
1.豪州フォーカルポイント(NFP)は2018年3月2日、1生産者からのロックメロン(カンタロープ)の摂取に関連するListeria monocytogenes感染(リステリア症)の集団発生をWHOに通知した。
 2018年1月17日から4月6日まで、リステリア症集団感染20症例(確定19人、ほぼ確定1人)が報告された。当該集団感染に関連した患者は全て入院し、7人死亡、流産が1例あった。全ての集団感染症例の発症日は、1月17日以降である。
2.公衆衛生上の対応
 疫学調査では、集団感染の原因は豪州の1生産者由来のロックメロンであることが示唆された。疫学及び環境調査が行われ、2月27日に単独の生産者によって生産されたロックメロンが回収された。
 3月1日、豪州NFPは、汚染された生産物が国際的に流通した旨の通知を受けた。豪州当局は3月2日、追跡調査から、この生産者のロックメロンが8か国(香港特別行政区、日本、クウェート、マレーシア、オマーン、カタール、シンガポール及びアラブ首長国連邦)に輸出されたとの情報を受けた。豪州NFPは3月3日、該当国に対し、豪州からのロックメロン輸出について直接勧告を行った。同時に、国際食品安全当局ネットワーク(INFOSAN)経由の通知も3月3日に送付された。
 3月7日に行われた更なる追跡捜査では、バーレーンもこの生産者からのロックメロンの輸出を受けており、3月8日には汚染されたロックメロンがセイシェルへの委託販売品に含まれている可能性があることを確認した。豪州NFPは、3月8日バーレーンNFPに、3月9日セイシェルNFPに直接勧告を行った。3月8日現在、追跡活動は終了している。
 輸入国のINFOSAN緊急連絡窓口には、豪州INFOSAN緊急連絡窓口から、各国にロックメロンの具体的な流通情報が提供された。
 4月4日、小売店及び農場を含むサプライチェーンを通じて、生産者からのメロン30検体以上がL. monocytogenes陽性であったと報告された。更なる試験では、包装作業場からL.monocytogenesが検出された。全てのL.monocytogenes検体は、患者と同じ遺伝子配列を有していた。集団感染の原因は、環境条件及び天候とが組み合わさって果物の表面を汚染し、低濃度の細菌が洗浄工程の後も生残したと考えられている。生産者は関連当局と緊密な協力を続け、検査で所有施設に汚染のないことを確認した後、(4月2日からの週に)ロックメロンの供給を再開した。
3.WHOリスク評価
 迅速な疫学及び環境調査が実施されたことで集団感染源の特定及びリコール発令が可能となった。L. monocytogenesの潜伏期間は長い可能性があることから、今後も集団感染患者の報告があるかもしれない。
 国内リコール及びリスクコミュニケーションなどの適切な管理措置を執るために、INFOSANを通じて輸入の詳細が関連国に提示されている。関連国での患者が今後特定されるかもしれない。
4.WHOの勧告
 妊娠中の女性、高齢者、免疫不全の人は、未殺菌乳製品、軟質チーズ、惣菜肉製品(非加熱喫食用(RTE)食品のカット肉、パテ等)、アイスクリーム、生の魚介類、甲殻類及び貝類等の高リスク食品の摂取を避けることにより、リステリア感染を防ぐ予防措置を取る必要がある。 これらは、リステリア感染に関連する最も一般的な食品である。近年、メロン、その他の果物及び野菜が、リステリア症集団感染の稀な原因として関与している。リスクを減らすためには、全ての果物及び野菜を徹底的に洗浄することが重要である。
 リステリア症に関するリスクコミュニケーションのメッセージは、高リスク集団、主として妊娠中の女性、高齢者及び免疫力が低下している人(例えば、がん、HIV、糖尿病、腎臓或いは肝臓疾患、免疫抑制薬を服用している人等)を対象とすることが推奨される。これらのメッセージでは、高リスク食品摂取の回避を推奨するべきである。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL http://www.who.int/csr/don/09-april-2018-listeriosis-australia/en/
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