食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04870570149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、科学的評価におけるエビデンスの重み付け手法の活用に関する手引書を公表 (農薬累積評価グループの事例研究1/5)
資料日付 2017年8月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は2017年8月3日、科学的評価におけるエビデンスの重み付け手法(weight of evidence approach)の活用に関する手引書(2017年7月12日採択、69ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2017.4971)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 附属書C ― EFSAの業務の様々な領域におけるエビデンスの重みの評価に用いる手法の適用例
C.2. 「農薬及びそれらの残留に関する科学パネル」(PPRパネル)
累積評価グループ(Cumulative Assessment Groups: CAGs)に含める農薬有効成分の実証に用いるエビデンスの重み付け評価の要約 (抜粋、p. 58~62)
(1) 背景
 PPR Panelは2013年、累積評価グループ(CAGs)に含める農薬有効成分を特定する方法論を開発した。同じCAG に属する化合物は、まるでお互いの単純な希釈物であるかのように累積リスク評価において扱うことができて、用量相加の希釈原理に従うと仮定された(EFSA
, 2013)。
 この方法論は、残留基準値(MRLs)の設定に関連して累積影響に対処することを意図したものであった。段階毎にこの方法論の精度の高まりを示す4 段階のグループ分けが提案された。

 レベル1のCAG:共通する毒性学的標的器官
 レベル2のCAG:共通する特定の現象論的影響
 レベル3のCAG:共通する作用機序(mode of action※) (可能な場合)
 レベル4のCAG:共通する作用機作(mechanism of action※) (可能な場合)

 作用の機序及び機作に関する知見は利用可能ではないことがよくあるため、ほとんどのCAGsにとってレベル3及びレベル4のCAGへの精度向上は確定的なものではなく、また、同じ現象論的影響の誘発は、類似作用を容認するために十分であるとみなされたため、用量相加を正当化するものである。
 レベル2のCAGの物質の一部又は多くが同じ作用機作を実際には共有していない場合においては、レベル2のCAGの全ての物質を用量相加で結合させると仮定することにより、リスクの大きな過大評価をもたらす可能性がある。このため、特定の物質がレベル3又は4のCAGに属し、その結果として用量相加により累積リスク評価に寄与するということの信頼性又は不確実性のレベルをリスク評価者及びリスク管理者が検討することは妥当なことである。
※訳注:
 EFSAの「農薬の毒性学的プロファイルに基づき累積評価グループに含める農薬の特定に関する科学的意見」の用語説明(p. 65)によると、作用機作及び作用機序の定義は、以下のとおり。
作用機作:毒性影響をもたらす個別の生化学的な事象及び生理学的な事象の詳細な説明。
作用機序(MoA):確かな実験観察及び機構的データにより支持される観察された影響を引き起こす重要な事象の生物学的に根拠のある因果的な連鎖(sequence)。これは、化合物と生物学的標的との相互作用後の健康への悪影響を引き起こす主要な段階を指すもので、分子レベルにおける作用のメカニズムの全面的な理解を示唆するものでは
ない。
 同意見書は、以下のURLから入手可能。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2013.3293/pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2017.4971/pdf
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