食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04760200462
タイトル カナダ保健省病害虫管理規制局(PMRA)、除草剤クロルタールジメチルに関する特別レビューに関する決定について公表
資料日付 2017年7月24日
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分類2 -
概要(記事)  カナダ保健省病害虫管理規制局(PMRA)は7月13日、除草剤クロルタールジメチルに関する特別レビューに関する決定について公表した。概要は以下のとおり。
 同省は、当該特別レビューの結果、意見募集を行うことを提案した。
・クロルタールジメチルは、雑草発芽前除草剤として広葉雑草防除に使用されている。地上散布装置を用いた使用にのみ適用され、使用回数は年間2回までに制限されている。カナダでは、2008年にクロルタールジメチルの評価見直しが行われた。クロルタールジメチルを含む全ての登録除草剤が、今回の特別レビューの対象となる。
・2009年に、欧州委員会(EC)がクロルタールジメチルに関する評価見直しを完了した。ECは、「当該有効成分の代謝物テトラクロロテレフタル酸モノメチル(MPA)が地下水に浸出することが分かった」と結論付けた。これを受け、同省がECの当該決定に関してレビューを行った結果、MPAの地下水への浸出が懸念事項として特定され、今回の特別レビューのきっかけとなった。
 2017年4月27日現在、PMRAの事例報告データベースには、当該懸念要素に関連するとされる情報はない。
・PMRAは、MPAの地下水への浸出に関する評価に加え、カナダの地下水中のMPAが懸念されるリスクとなるかを判断するために、食事経由ばく露によるリスクに関して評価を行った。当該リスク評価では、MPAは親物質であるクロルタールジメチルと毒性的に同等であると考えられた。
 食事経由リスクに関しては、MPA及びクロルタールジメチルを合わせて評価が行われた。一般集団(子ども及び乳児を含む)における単回投与に起因する適正な毒性エンドポイントは特定されなかったことから、食事経由の急性リスクに関する評価を行う必要はなかった。
 食事経由の非がん性慢性ばく露に関しては、クロルタールジメチル及びMPAを合わせた許容一日摂取量(ADI)を0.01mg/kg体重/日と決定した。これは、ラットでの慢性毒性試験/発がん性併合試験(不確実係数は100)で得られた無毒性量(NOAEL)1mg/kg体重/日を根拠としている。
 食事及び飲用水中のクロルタールジメチル及びMPAばく露による生涯がんリスクは、一般集団に関しては1.6×10の6乗と推定された。当該推定は、水及び食品摂取に関して安全側に立ったものであることを考慮し、MPAの地下水への浸出に由来する人の健康影響リスクは懸念とはならないと予見される。
 ECは1998年に、地下水中の個別の農薬に関する許容最大濃度として0.1μg/Lを採択した。この基準は、科学に基づくリスクベースの値ではなく、ヒトに対する毒性に拘りなく全ての農薬に適用される規制値であると言える。PMRAは、飲用水中の農薬に由来するヒトの健康影響を判定する場合は科学的手法を用いる。
 前述の評価に基づき、PMRAは、カナダの地下水中のMPAは、現在の使用条件下では懸念されるリスクとはならないと結論付ける。
・MPAの地下水への浸出に関する科学情報について評価を行った結果、登録されているクロルタールジメチルは、現在の使用条件を考慮すればヒトの健康及び環境に対して許容できないリスクとはならないことが示された。これを根拠に、PMRAは、表示の改正を条件に現在の登録製品のカナダでの販売及び使用を継続することを提案している。
 当該特別レビューに関する決定は、意見募集のための資料である。意見募集は、当該決定の公表日から45日間行われる。
地域 北米
国・地方 カナダ
情報源(公的機関) カナダ保健省病害虫管理規制局(PMRA)
情報源(報道) カナダ保健省病害虫管理規制局(PMRA)
URL https://www.canada.ca/en/health-canada/services/consumer-product-safety/pesticides-pest-management/public/consultations/re-evaluation-note/2017/special-review-chlorthal-dimethyl/document.html
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