食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04740030301
タイトル 論文紹介:「キハダマグロ(Yellowfin Tuna)中の難分解性有機汚染物質レベルの海域による差」
資料日付 2017年6月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives (6月26日電子版)に掲載された論文「キハダマグロ(Yellowfin Tuna)中の難分解性有機汚染物質レベルの海域による差(Geographic Differences in Persistent Organic Pollutant Levels of Yellowfin Tuna)、著者S.C.T.Nicklisch(Marine Biology Research Division
, Scripps Institution of Oceanography
, University of California
, San Diego
, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:魚類は、ヒトの摂食における難分解性有機汚染物質(POPs)の源である。魚種、連鎖の段階及び製造手段が魚類の汚染物質負荷の予測及び摂取の推奨において通常考慮されるが、漁獲海域は普通報告されない。
 目的:キハダマグロは、世界中の海域で漁獲され、広く食べられている。今回、筆者らは、キハダマグロ中のPOPsの総量、濃度及び組成の海域による変動を測定し、ヒトの健康に関連する可能性のある幾つかのPOPコンジェナー(congener)のレベルの違いを調べた。
 方法:筆者らは、世界中の12の海域からの117検体のキハダマグロの背部の筋肉を収集し、質量分析計連結液体又はガスクロマトグラフィーを使用し、米国環境保護庁(USEPA)の標準法に従いPOPレベルを測定した。
 結果:POPレベルは、海域により総量で36倍以上著しく変動した。個々のキハダマグロのレベルは、0.16ng/g湿重量から138.29 ng/g湿重量、脂質標準化濃度(lipid-normalized concentrations)は、0.1μMから12.7μMの範囲であった。トランスポーター阻害剤(TICs)と呼ばれる、細胞防御のたん白質であるP糖たん白質を阻害する、10種類のコンジェナーのレベルは、0.05 ng/g湿重量から35.03 ng/g湿重量、キハダマグロの脂質中で0.03μMから3.32μMの範囲であった。TICs及び個々のコンジェナーのレベルは、全POP負荷と強い関連性があった。幾つかの発がん性のPOPsのリスクに基づいた分析では、それら有害である可能性のある化合物を最も高いレベルで含むキハダマグロは、特定の海域に集中していた。
 結論:天然の魚類由来のヒトのPOPsへのばく露のレベル及びリスクを評価する際、漁獲海域は考慮されるべき重要なことである。
 本文中の表2より、キハダマグロの脂質中のTICs濃度の高い海域は、大西洋北西部の1.12±0.76μM及びメキシコ湾の1.01±1.07であった。また、総POPs量の多い海域は、大西洋北東部の14.93±5.44 ng/g湿重量及び太平洋北東部の12.29±6.86ng/g湿重量であった。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL https://ehp.niehs.nih.gov/ehp518/
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