食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04720050305
タイトル 欧州連合(EU)、植物保護製剤有効成分ブプロフェジンの適用作物を非食用作物のみに制限
資料日付 2017年3月1日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州連合(EU)は3月1日、植物保護製剤有効成分ブプロフェジン(buprofezin)について、当該有効成分の適用作物を非食用作物のみとする委員会施行規則(EU) 2017/360を官報で公表した。概要は以下の1~9で示すとおり。

1. 委員会指令2011/6/EUによって、ブプロフェジンは、消費者リスクの評価に用いる加工係数及び換算係数について確認するための追加知見を通知者(ブプロフェジンの認可申請者)が提出することを担当EU加盟国が保証する条件の下で、有効成分として理事会指令91/414/EECの附属書I(訳注:植物保護製剤への含有を認可された有効成分のリスト)に収載された。
2. 指令91/414/EECの附属書Iに収載された有効成分は、規則(EC) No 1107/2009に基づき認可されているとみなされており、委員会施行規則(EU) No 540/2011の附属書A編に記載されている。
3. 申請者は2013年1月30日、規定された提出期限内において、加工係数及び換算係数についての追加知見を報告担当EU加盟国の英国に提出した。
4. 英国は、申請者が提出した追加知見を評価した。英国は2014年9月9日、その評価結果を評価報告書案の補遺の形式で他のEU加盟国、欧州委員会(EC)及び欧州食品安全機関(EFSA)に提出した。
5. ECは、EFSAに意見を求め、EFSAは2015年7月28日、ブプロフェジンのリスク評価に関する結論を提出した。EU加盟国及びECは、「植物・動物・食品・飼料に関する常任委員会」において、評価報告書案、その補遺及びEFSAの(訳注:ピアレビューの)結論を検証し、2017年1月24日にブプロフェジンのEC検証報告書の形式でこれらの評価文書を確定させた。
6. ECは、ブプロフェジンの検証報告書について意見等を提出するよう申請者に勧めた。
7. ECは、高温加工の条件下においてブプロフェジンは、アニリンを含めた幾つかの代謝物に分解されることが提供された追加知見により示された、と考察している。アニリンは、遺伝毒性メカニズムを排除できない発がん物質(※)であり、このため、許容できるばく露量の閾値を推定することができない。
8. ECは、(1)要求した追加の確認情報は十分に提供されていない、(2)更に制限を課すこと以外に、加工した適用作物の喫食を介した消費者のアニリンへのばく露を排除することはできない、と結論づけた。特に、ブプロフェジンの使用を非食用作物のみに制限することが望ましい。
9. 有効成分ブプロフェジンは、規則(EC) No 1107/2009に基づき認可されているとみなされることが確認されている。しかし、消費者のアニリンへのばく露量を最小限にするため、当該有効成分の使用条件を修正することが適当である。

 以上の経緯及び観点から、委員会施行規則(EU) 2017/360に基づき施行規則(EU) No 540/2011の附属書A編を一部改正し、ブプロフェジンの認可に係る特定条項の欄にある「殺虫剤及び殺ダニ剤としての用途のみ認可することができる」という文言を「非食用作物に対する殺虫剤及び殺ダニ剤としての用途のみ認可することができる」と修正することになった。また、EU加盟国は、同有効成分を含有する植物保護製剤に対する認可を2017年6月21日までに修正する又は取り消すことになった。更に、その猶予期限を2018年6月21日と設定することになった。委員会施行規則(EU) 2017/360は、官報掲載の20日後に発効する。
※訳注:EFSAの「提出された確認データに照らした農薬有効成分ブプロフェジンのリスク評価のピアレビューに関する結論」(2015年8月7日公表)によると、アニリンは、規則(EC) No. 1272/2008の附属書VIに基づき、Muta. 2
, H341「遺伝性疾患のおそれの疑い(suspected of causing genetic defects)」及びCarc. 2
, H351「発がんのおそれの疑い(suspected of causing cancer)」と分類されている(p. 9)。同文書は、以下のURLから入手可能。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2015.4207/pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32017R0360&from=EN
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