食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04621230149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、新興リスクの特定に用いるテキストマイニング・ツールの試験を外部委託した科学的報告書を公表
資料日付 2016年12月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月20日、新興リスクの特定に用いるテキストマイニング(※1)・ツールの試験をオランダ応用科学研究機構(TNO)に外部委託した科学的報告書(2016年12月12日承認、170ページ、doi:10.2903/sp.efsa.2016.EN-1154)を公表した。概要は以下のとおり。
1. この調査事業の目的は、TNOの新興リスク特定支援(Emerging Risk Identification Support: ERIS)システムを用いて、大西洋サケ(Salmo salar)及び太平洋カキ(Crassostrea gigas)の海水養殖におけるヒトの健康、動物衛生及び環境保健に対する新興の化学的リスク及び生物学的リスクを特定することである。ERISは、大量の収集文書における概念間の意味的な関連性を特定するためのテキストマイニング・ツールを基礎にしたものであり、また、ERISは、特定の概念(キーワード及びテキストマイニング・ルール(※2))を含むTNO独自のオントロジー(ontology、概念体系)を盤石な基盤として用いている。
2. 最初に、EFSAのニーズに合わせてERISを調整するため、反復的かつ対話型のオントロジー適応プロセスが実行された。第2段階では、MEDLINE/PubMed及びFSTAのデータベース収録の2015年1月から2016年6月までに公表された科学文献の抄録にテキストマイニングが適用された。その結果を、専門家らが、複数の専門家による確認原則(multi-eye principle)に基づく容認されたプロトコルに従って、潜在的な新興リスクを特定するために評価した。
3. ERISは、2015年1月から2016年6月のデータセットについて1
,821
,576件の抄録をプロセスし、1つ以上の関連性がある707件の抄録(サケについて422件及びカキについて285件)を検索した。2回にわたる専門家による評価の後、特定された潜在的な新興リスクの数は、サケについて18件、カキについては10件であった。(訳注:オントロジー適応プロセスの)反復における投入資源と便益のバランスは、注目する食品分野、専門家の知識及びキーワードの再利用を増やすことにより、改善される。データ資源の追加は、(1)調査課題、(2)データライセンス及び著作権処理用に利用可能な予算に依存する。信頼性を高めるため、(1)現行の支援の自動手法と、専門家グループによるマニュアル手法やその他のテキストマイニング手法との比較、(2)定量的な測定法の更なる開発、(3)「公開情報源」としてオントロジーの部分的な共有の検討を行うことが推奨される。
4. 最後に、ERISは、関連性がある研究論文の抄録を自動的に選択する貴重なツールであり、専門家による評価の後で、信頼性があり、処理しやすいデータセットから潜在的な新興リスクの特定を可能にする。
(訳注)
※1:テキストマイニングとは、大量のテキストデータを自然言語解析の手法で単語や句等に分類整理し、それらの出現頻度や相関関係を解析することにより、当該データが示唆する特徴や傾向等の有用な情報を抽出する技術。
※2:テキストマイニング・ルールとは、テキスト中の概念のどの組合せを検索する必要があるかを指定する技術的な構文規則。概念間に許されるスペースを限定する主な変数は、文の数、単語の数及び単語の配列である。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/sp.efsa.2016.EN-1154/pdf
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