食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04510010149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、特に水産物に焦点を当てた食品中のマイクロプラスチック及びナノプラスチックの存在に関する声明書を公表
資料日付 2016年6月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月23日、特に水産物に焦点を当てた食品中のマイクロプラスチック(microplastics)及びナノプラスチック(nanoplastics)の存在に関する声明書(2016年5月11日採択、30ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2016.4501)を公表した。概要は以下のとおり。
1. ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)からの要請を受けて、EFSAの「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル)は、特に水産物に焦点を当てた食品中のマイクロプラスチック及びナノプラスチックの存在に関する声明を出すよう依頼された。一次マイクロプラスチックは、元々その大きさに製造されたプラスチックであり、二次マイクロプラスチックは、断片化によるものである。ナノプラスチックは、工業生産された材料に由来する可能性もあれば、マイクロプラスチックの破片の断片化中に生ずる可能性もある。マイクロプラスチックは0.1~5
,000μmの範囲であり、ナノプラスチックは約1~100nm (0.001~0.1μm)の範囲である。食品中の汚染物質としてのマイクロプラスチック及びナノプラスチックについての法令はない。
2. 水産物を含め、食品中のマイクロプラスチックを同定及び定量する手法が利用可能である。存在量のデータは限られている。マイクロプラスチックとは対照的に、食品中のナノプラスチックについては、同定及び定量する手法も、存在量データも利用可能ではない。
3. マイクロプラスチックは、添加剤類を平均4%含んでいる可能性があり、また、汚染物質類を吸収する可能性がある。添加剤類及び汚染物質類はいずれも、有機性や無機性である可能性がある。保守的な(訳注:より安全側に立った)推定に基づくと、水産物中のマイクロプラスチックの存在は、添加剤類又は汚染物質類への全体的なばく露量に対する影響が小さいと思われる。マイクロプラスチック及びナノプラスチックの両方について、毒性及びトキシコキネティクスのデータは、ヒトのリスク評価に用いるには不十分である。
4. 食品中のマイクロプラスチック及びナノプラスチックの存在について評価、同定及び定量するため、マイクロプラスチックについては分析方法を更に開発し、ナノプラスチックについては分析方法を開発し、いずれも規格化することが勧告される。更に分析方法の精度確認を実施し、精度を実証することが望ましい。マイクロプラスチック及びナノプラスチックについて(特に粒径の小さな粒子(150μm未満)について)、食品中の存在量のデータ(食品加工の影響を含む)を生成することが望ましい。胃腸(GI)管における局所作用に関する研究を含め、トキシコキネティクス及び毒性に関する研究が必要であり、ヒトのGI管におけるマイクロプラスチックの分解及びナノプラスチックの生成の可能性に関する研究も必要である。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/scientific_output/files/main_documents/4501.pdf
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