食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04490130301
タイトル 論文紹介:「腸内細菌叢における有機リン酸系殺虫剤ダイアジノンの性別特異的な影響及びその代謝機能」
資料日付 2016年5月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives(2016年5月20日電子版)に掲載された論文「腸内細菌叢における有機リン酸系殺虫剤ダイアジノンの性別特異的な影響及びその代謝機能(Gender-Specific Effects of Organophosphate Diazinon on the Gut Microbiome and Its Metabolic Functions)、著者B.Gao(Department of Environmental Health Science
, University of Georgia
, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:ヒトの健康に対する腸内細菌叢の重要性への認識が高まり、ヒトの疾患と秩序の壊れた(perturbed)腸内細菌叢間の関連が証明されてきた。また、これまでの研究は、秩序の壊れた腸内細菌叢及び代謝機能における、環境中の毒性物質の役割を示した。
 広く農業で使用する有機リン系殺虫剤ダイアジノンは、神経毒性物質である可能性から、重大な環境中の健康懸念が生じた。細菌叢・腸内・脳軸(microbiome-gut-brain axis)の存在を証明した研究により、秩序の壊れた腸内細菌叢がダイアジノンの毒性に寄与している可能性がある。
 目的:筆者らは、C57BL/6マウスにおいて、腸内細菌叢の組成及びその代謝機能に関するダイアジノンへのばく露の影響を調べた。
 方法:筆者らは、腸内細菌叢におけるダイアジノンの機能的影響を調べるマウスモデルでのメタボロミクス分布に基づいた、16S rRNA遺伝子の塩基配列解析、メタゲノミクス解析及び質量分析を組み合わせた手法を使用した。
 結果:16S rRNA遺伝子の塩基配列解析では、ダイアジノンへのばく露が、腸内細菌叢の秩序をかなり壊すことを明らかにし、メタゲノミクス解析では、ダイアジノンへのばく露が機能的メタゲノムを変えることを見出した。更に、メタボロミクスプロファイルでは、変化した代謝プロファイルがばく露から生じていることが明らかになった。これらの変化が、雌マウスよりも雄マウスで一層顕著であることは、特に重要である。
 結論:ダイアジノンへのばく露は、腸内細菌叢のコミュニティー構造、機能的メタゲノム及び関連した代謝のプロファイルを性別特異的な様式で壊した。これらの知見は、特にその性別特異的な影響で、腸内細菌叢の秩序の混乱に関する新しい洞察(insights)及びダイアジノンの神経毒性に寄与する新しい可能性のあるメカニズムである機能を提供する可能性がある。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL http://ehp.niehs.nih.gov/ehp202/
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