食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04470450294
タイトル 世界保健機関(WHO)、鳥・豚インフルエンザウイルスによる感染情報を更新
資料日付 2016年4月4日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は4月4日、現在の鳥・豚インフルエンザウイルスによる感染情報を更新した。概要は以下のとおり。
1. A(H5)ウイルスによる感染状況
 前回(2月25日)の更新以降、新たに5人の感染届出があった。
2.A(H5N1)ウイルスによる感染
 エジプトで1歳から70歳の女性4人が感染していた。2月24日から3月8日に発病し、このうち70歳の患者が重体であるが、他は回復している。3人は家きん、または家庭飼育の生きた/死んだ家きんとの接触があったが、危篤の患者については、現在調査中である。2003年以降16か国から同ウイルスによる確定症例計850人の届出があり、このうち449人が死亡している。
3. A(H5N6)ウイルスによる感染
 中国で1人の感染があった。40歳の女性で、2月20日に発病し、重体である。生鳥市場との接触があった。2013年以降、11人が感染しており、このうち6人が死亡している。
4.その他のA(H5)亜型ウイルスについて
 その他のA(H5)亜型ウイルスは、どれもヒトを発病させる可能性があるとみられるが、今のところヒトへの感染は報告されていない。国際獣疫事務局(OIE)の情報によれば、A(H5N1)、A(H5N2)、 A(H5N6)、A(H5N8)およびA(H5N9) 亜型ウイルスが西アフリカ、欧州およびアジアの鳥から検出されている。
5.A(H5)亜型ウイルスのリスク評価
 1)ほとんどのヒト感染の症例が、感染した家きんまたは汚染された環境との接触による。ウイルスは動物および環境から検出し続けているので、更にヒトの症例が予想される。
 2)A(H5N1)ウイルスによる小集団感染が、医療従事者を含めて報告されているが、現時点での疫学的ウイルス学的エビデンスによると、A(H5)亜型ウイルスがヒト間で持続的に感染する能力を得たとは言い難いので、可能性は低い。
 3)感染者が外国に旅行した場合、彼らの感染が旅行中または到着後外国で検出されるかもしれない。もしそのようなことが起こったとして、更に共同体レベルで蔓延する可能性は低い。エビデンスによると、これらのウイルスはヒト間で容易に感染する能力を獲得してはいない。
6.A(H7N9)ウイルスによる感染
 前回(2月25日)の更新以降、中国から新たに29人の感染届があった。発病は1月17日から2月19日、症例は、21歳から78歳、年齢中央値57歳であった。更に香港から81歳女性の発病があった。同ウイルスによる確定症例合計752人の届出があり、このうち少なくとも295人が死亡している。国際連合食糧農業機関(FAO)の中国のA(H7N9)ウイルスのサーベイランスによると、ウイルス検体の陽性はほとんど生鳥市場、行商人、実用鶏や繁殖鶏飼養場から検出され続けている。
7.A(H7N9)ウイルスのリスク評価は、A(H5)亜型ウイルスと同様。
8.総体的リスク管理に関してのWHOの推奨
 1)ヒト‐動物の双方の側面から、入国時の旅行者に対する特別なスクリーニングや制限規定は必要ないと考える。これらのウイルスの感染が起きている国からの安全な動物輸入については、OIEのガイダンスに従うこと。
 2)動物でのインフルエンザ集団感染発生国に行く旅行者は、農場、生きた動物市場の動物への接触、動物処理場への立入り、または動物の排泄物で汚染されていると見られる面との接触を避けること。石鹸と水でよく手を洗い、適正な食品安全と食品衛生習慣に従うこと。
 3)絶えず進化するインフルエンザウイルスの特性のため、WHOは、蔓延しているインフルエンザウイルスに関連したヒト(または動物)の健康に影響するようなウイルス学的、疫学的、および臨床的変化を発見するために、世界的サーベイランスの重要性を引き続き強調する。影響を受けた地域および周囲の地域では、動物およびヒトへの感染を発見するために引き続き警戒が必要である。動物でのウイルスの蔓延範囲は不明なので、疫学的およびウイルス学的サーベイランスと感染が疑われる患者についての追跡調査は高く維持するべきである。
 4)新たなインフルエンザ亜型による全てのヒト感染は、国際保健規則(IHR2005)により届出義務がある。IHR(2005)の締約国は、世界的大流行の可能性を伴うインフルエンザAウイルスによるどんなヒト感染検査確認症例も直ちにWHOに通知しなくてはならない。疾病のエビデンスはこの報告に必須ではない。
 5)動物およびヒトのインフルエンザウイルスは、適切な動物またはヒトのインフルエンザレファレンスラボで、十分に特性を明らかにし、国際基準に従って報告することが重要である。WHOのPandemic Influenza Preparedness (PIP)フレームワークのもとに、加盟国は世界的流行の可能性のある自国のインフルエンザウイルスを、定期的および適宜に、Global Influenza Surveillance and Response System (GICRS)というWHOの連携している公衆衛生検査所ネットワークと共有しなくてはならない。ウイルスは、公衆衛生検査所が世界的流行インフルエンザのリスクを評価し候補ワクチンを開発するために使われる。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/Influenza_Summary_IRA_HA_interface_04_04_2016.pdf?ua=1
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