食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04430360314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、メディア報道と科学的評価とのかい離が消費者を懐疑的にさせるとの調査結果を公表(1/2)
資料日付 2016年3月1日
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概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は3月1日、メディア報道と科学的評価とのかい離が消費者を懐疑的にさせるとの調査結果を公表した(2016年3月1日付け BfR情報提供No.10/2016)。概要は以下のとおり。
・BfRは、農薬及び農薬有効成分グリホサートによる健康影響に関する消費者意識を調査した消費者モニタリングの結果を公表した。
 2016年2月に行われたBfRによるこの調査では、食品の生産に農薬が使用されていれば、消費者はその食品を悪いと評価してしまう傾向が分かった。
 回答者のほぼ半数が、食品の安全性及び品質は全体的に低下していると考える。その原因として、農薬及び農業の工業化を挙げている。Andreas Hensel BfR長官は、「回答者の3分の1が、特に、一部メディアが母乳及び尿からグリホサートが検出されたと報道したのを懸念している」と語った。同長官は、「BfRの最新の分析結果からは、母乳中のグリホサートは検出不能レベルであった。科学的にも、グリホサートは尿中に低濃度で存在すると考えらる。食品中の基準値内での残留は認められていることから、摂取される可能性がある」と続けた。この点を考慮すれば、最近ビールからグリホサートが検出されたのも、想定内である。一般的に、食品への農薬の使用及びそれに伴う残留は、法的に認められているが、一方で、回答者の3分の2が、そのような残留でも許容できないと考えている。
・BfRは、既に2010年に、農薬に関する意識調査を行った。その時は、多くの消費者が、残留農薬は法的に定められた基準値内での残留が認められており、それに基づき食品の安全性に関して警告が行われることを知らないことが明らかになった。
 BfRは、グリホサートの認可見直し手続きにおいて行われたグリホサートによる健康影響評価を巡り2013年から始まった論争を、2016年2月に再度取り上げ、農薬に対する消費者意識に関する調査を行った。
 この調査の目的は、農薬、特にグリホサートに対する消費者意識を探ると同時に、グリホサートがメディアに頻出する状況下で、一般の人々の事実認識が向上したかを明らかにすることであった。
・約1
,000人を対象にしたこの調査では、食品中の残留農薬は通常は禁止すべきであるとの誤った認識が未だに多いことが示された。更に、ドイツ国民の大多数が、農薬を使用して生産される食品は安価だが毒性があり、農薬を使用せずに生産される食品は高価だが健康に良く風味が良いと考えている。
 また、食品中の残留農薬に関する知識を、消費者は主にメディアから得ているとの推測が裏付けられた。即ち、約1
,000人の70%が、過去2年間にメディアによる農薬に関する何らかの報道を見聞きしたり読んだことがあると回答した。しかし、メディア報道の内容がどの領域についてだったかを覚えているのは、その約半数しかなかった。農薬というテーマ全般及びよく知られている用語を把握していたのは4分の1に過ぎず、メディア報道の内容を思い出せない回答者も4分の1あった。メディアが健康影響を取り上げていたと覚えているのは、僅か9%であった。
 食品生産に農薬を使用することの便益とリスクについては、3分の2が便益よりもリスクが上回ると回答した。65%が、残留農薬を含むと分かっている又は疑われる食品は避けると回答した。このことは、大部分の回答者が、残留農薬に対して批判的な立場をとっていることを意味する。
 現時点で、尿から検出されたグリホサートは、消費者に対して有害な影響をもたらす可能性のある汚染レベルではない。分析手法が引き続き向上していることから、分子レベルでより一層の少量での検出が可能である。例えばダイオキシンに関しては、検出限界値は、1960年では1ng(10のマイナス9乗g)であったが、2010年は1fg(10のマイナス15乗g)に向上した。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) -
URL http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2016/10/divergence_between_media_reporting_and_scientific_assessment_leads_to_scepticism_among_consumers-196773.html
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