食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04380130314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、グリホサートの健康影響に関する評価についての最新のFAQを公表 |
資料日付 | 2015年11月24日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は11月24日、グリホサートの健康影響に関する評価についての最新のFAQを公表した(2015年11月24日付 BfR FAQ)。概要は以下のとおり。 欧州レベルでのグリホサートに関する科学的評価が終了した。欧州食品安全機関(EFSA)は、リスク評価書を欧州委員会(EC)及び欧州連合(EU)加盟国に提出した。これにより、グリホサートに関する方針決定過程が始まる。 EFSAは、一般及び専門家への意見募集の結果に関する評価書(ピアレビュー報告書)、BfRによる国際がん研究機関(IARC)のモノグラフに関する評価書及びその補足を含む評価書改訂版を、ウェブサイト上で公表した。 BfRは、グリホサーに関して公共の場での議論が広がっていることを受け、グリホサート及びグリホサートの健康影響評価に関するFAQを公表した。 Q&Aは全21件で、主なものは以下のとおり。 Q:毒性試験では、グリホサートのどのような性質が分かったのか? A:経口投与されたグリホサートの20%は腸から吸収され、7日以内にほぼ完全に排泄される。グリホサートの急性毒性(単回投与)は、動物実験及び全ての試験動物種で、経口、経皮又は吸引ばく露において低かった。 Q:グリホサートは、ヒトに対して恐らく発がん性があると考えられるのか? A:BfRは、IARCによるモノグラフを含む現在入手可能な全ての論文を精査した。その結果、現在の知見に基づけば、グリホサートは、目的に応じて適切に使用すれば、ヒトに対して発がん性はないと結論づける。この結論は、1か国(スウェーデン)を除き、EU加盟国の専門家及び最近公表されたEFSAの評価書も支持している。 Q:グリホサートには催奇形性はあるのか? A:グリホサートは、ヒトを含む哺乳類では、生殖に対しても発達に対しても有害でないとするEFSAの結論は、EUの専門家のみならず、国連食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同残留農薬専門家会議(JMPR)及び米国環境保護庁(EPA)も同意している。 Q:グリホサート系農薬の成分は、グリホサートのみか? A:様々な製剤の農薬が販売されている。これらの製剤は、有効成分及び種々の補助成分から成っている。農薬中のグリホサートは、水性製剤中に使用されるだけでなく、界面活性剤として作用する補助成分と組み合わせても使用される。これらの界面活性剤を加えることにより、グリホサートの除草効果が強化される。界面活性剤は、グリホサートの植物内への浸透促進を意図しており、グリホサート自体よりも毒性が強い場合もある。 農薬の全ての成分による全体的な影響については、有効成分の認可過程が終了して初めて評価が行われる。この影響は、各国によって実施される認可手続きで、個々の農薬が個別に評価される。 Q:グリホサート系農薬中に含まれる一部の補助成分に関する毒性評価は? A:ポリエトキシ化(POE)牛脂アミンなどの一部の界面活性剤は、刺激性があり、グリホサートよりも毒性が大きい。ヒトでの中毒症例では、偶発的又は意図的(自殺を図り経口摂取)事例が複数報告されている。これらの事例では、グリホサート系農薬が多量に摂取された。実験動物に対してはグリホサートよりも高い毒性を示す農薬があるが、それにはこうした補助成分が影響している。 ドイツにおける農薬認可当局であるドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は、補助成分を含む農薬のPOE牛脂アミンを他の界面活性剤に代替するよう求めた。既に、POE牛脂アミンに代わり、他の補助成分が使用されている。 Q:食品中のグリホサートには基準があるのか? A:残留農薬の基準は、常に有効成分及び作物との組み合わせによる。また、使用目的を考慮する。 グリホサートについても、作物及び使用目的により残留基準値が異なる。例えば、穀物栽培における雑草除去を意図した使用では、ソバ及びコメでは、残留基準は0.1mg/kg収穫量である。グリホサートをプレハーベスト処理(乾燥)に使用する場合、小麦及びライ麦では、残留基準値は10mg/kg収穫量である。 残り15項目の問は以下のとおり。 グリホサートとは何か?/グリホサートは植物内でどのように作用するのか?/グリホサートは何のために使用されるのか?/EU加盟国の評価機関が、グリホサートには発達に対する有害な影響がないと評価した根拠は?/カエル及び鶏でのグリホサート試験の結果は、どのように考えるべきか?/ヒトが、乳及び乳製品などの動物性食品経由でグリホサートを摂取する可能性はあるのか?/ヒト及び動物の尿から、グリホサート及びその代謝物であるアミノメチルホスホン酸(AMPA)が検出されたことは、何を意味するのか?/グリホサートは、体内に蓄積したり、母乳に移行する可能性はあるのか?/連立与党の「緑の党」から、尿検体及び母乳検体から高濃度のグリホサートが検出されたとの報告があったが、BfRは、その濃度をどのように評価するか?/BfRは、グリホサートに関して、なぜ独自の母乳試験を行っているのか?/2014年に、母乳からグリホサートが検出されたとの米国の研究が公表されたが、それについてどう評価するか?/農薬が、合法的に、用途に合った適切な方法で使用されているかは、どのようにモニタリングしているのか?/グリホサート認可更新の手続きにおいて、なぜ一日摂取許容量(ADI)及び許容作業者暴露量(AOEL)が調整されたのか?/グリホサート認可更新の手続きにおいて、なぜ急性参照用量(ARfD)が導き出されたのか?/このARfDからは、どのような健康影響評価が考えられるか? |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/cm/349/frequently-asked-questions-on-the-assessment-of-the-health-risk-of-glyphosate.pdf |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。