食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04310400314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、グリホサートの健康影響に関する評価についての最新のFAQを公表
資料日付 2015年7月24日
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概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は7月24日、グリホサートの健康影響に関する評価についての最新のFAQを公表した(2015年7月24日付 BfR FAQ)。概要は以下のとおり。
 グリホサートを巡る論争が広がっていることを受け、BfRは、グリホサート及びグリホサートを含む農薬と、それらに関する健康影響についてQ&Aをまとめた。
Q1:グリホサートはヒトに対して発がん性があるのか?
A1:BfRは、過去の全ての論文を精査した。その結果、現在の科学的知見によれば、グリホサートは、決められた用法に従う限り、ヒトに対するリスクはないと結論付ける。
Q2:食品中にグリホサートが検出される場合はあるのか?
A2:欧州委員会(EC)は、他の農薬同様、グリホサートに対しても残留基準値(MRL)を定めている。MRLは、栽培方法及び使用方法により、異なる。穀物栽培時の除草剤として使用する場合、ソバ及びコメでは0.1mg/kg作物である。また、収穫前散布(乾燥)に使用する場合は、小麦及びライ麦では10mg/kg作物である。
Q3:乳及び乳製品などの動物由来の食品中のグリホサートを、ヒトが摂取する可能性はあるのか?
A3:飼料中のグリホサートの牛乳への移行は証明されていない。乳牛での、グリホサート及びその代謝物アミノメチルホスホン酸(AMPA)給餌試験では、飼料中の濃度が現実的な範囲での最高濃度であっても、乳経由の排泄は非常に低量であった。
Q4:2014年に公表された、母乳中のグリホサートに関する評価についての論文をどう見るか?
A4:それは、米国の2つのNGO(Moms Across America及びSustainable Puls)がセント・ルイスで行った小規模研究で、インターネット上で公表されたものを指すと理解する。この研究ではエライザ法(ELISA)が用いられた。10人の授乳婦から採取された母乳検体が検査され、3検体で、検出限界値75μg/mLを超えていた。これにより、「ピーク値」が166μg/Lとなっていたであろうとの内容であった。
 尿及び水に使用されるELISAが、10倍高い検出限界値が求められる乳中のグリホサート検出に適切であるとの根拠はないことから、これらのデータは妥当とは思われない。また、グリホサートは親油性ではないことから、脂肪組織中に蓄積されるとは考えられない。
Q5:連立与党の緑の党の報告によれば、尿及び母乳検体から高濃度のグリホサートが検出されたが?
A5:6月25日に、同党が、母乳16検体からグリホサートが検出されたとのラボ試験結果を報告した。この報告により、よくわからないまま不安を抱える母親が多い。不安から母乳の授乳を中止することがもたらす、乳児への実際の影響が生じる可能性がある。
 入手可能なデータからは、以前の試験が全てのマトリックス(母乳、尿)について行われたとは示されていない。この点は明確にする必要がある。なぜなら、グリホサートの検出限界値は、対象により異なるからである(乳では75μg/L、尿では7.5μg/L、水では0.05μg/L)。
 信頼できるデータに基づけば、残留するグリホサートによる母乳の汚染は、ドイツにおいても、その他の国においても知られていない。、
 牛乳中のグリホサートの検出は、通常、10ng/mL超で初めて可能となる。緑の党が報告した試験結果(検出値は0.21~0.43ng/ml)を評価するには、母乳に適した更に高度な精度が求められる。科学論文でも、許認可過程においても、そのような要件を満たす手法は知られていない。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/fragen-und-antworten-zur-gesundheitlichen-bewertung-von-glyphosat.pdf
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