食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04230260182
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、国際がん研究機関(IARC)によるグリホサートの分類見直しに関して見解を公表
資料日付 2015年3月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は3月23日、国際がん研究機関(IARC)がグリホサートの分類を見直し、2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)としたことに関して見解を公表した(BfR情報提供No.007/2015)。概要は以下のとおり。
 IARCは、3月に専門家会議を開催し、入手可能なデータに基づき、グリホサートの分類を2Aに見直した。その概要は、3月20日付け科学誌Lancetに公表された。
 グリホサートには発がん性があるのか?
 農薬有効成分グリホサートは、国レベル、欧州レベル及び国際レベルの健康安全機関により試験が行われている。WHO/FAO残留農薬に関する専門家会議(JMPR)も含め、これらの機関は、調査研究の結果グリホサートには発がん性がないと結論づけた。
 IARCは、2015年3月にリヨンで専門家会議を開き、分類を見直し、2Aとした。
 会議には、11か国から17人の専門家が参加し、4種類の有機リン系農薬及びグリホサートの発がん性、変異原性に関する評価を行った。これらの農薬は全て、前述の欧州の機関が発がん性も変異原性もないと結論づけたものである。
 BfRは、IARCは、限られた試験に関する入手可能な情報にしか基づいていないとしている。当該決定を裏付ける具体的な論拠はまだ入手可能ではないことから、今回のIARCの結論は、まだ決定的なものではない。
 IARCによる分類は、ヒトでの試験で発がん性が限定的に見られたことから行われた。グリホサートばく露の統計と、非ホジキンリンパ腫のリスクの増大とに関連性があった。このリスクは、3つの疫学調査(米国、カナダ、スウェーデン)に基づいている。これらにおける評価は、非常に広範囲のコホート(農業従事時の健康)について行われたが、農業従事者以外での研究では示されなかった。BfRからEUへのレポートでは、30件以上の疫学試験について評価を行った。全体的な評価では、グリホサートばく露と、非ホジキンリンパ腫及びその他のがんリスク増大との関連性は見られなかった。
 一方で、IARCによる結果は、動物実験で示された発がん性に基づいている。これらの結果は全て、BfR、EUの研究機関、JMPRも同様に考慮した内容である。これらの機関は、グリホサートには発がん性はないとの結論に達した。
 皮膚腫瘍試験では、高濃度でグリホサートを含む製剤が皮膚感さ作用を生じさせるとの仮説があるが、EUの研究機関は、これはグリホサートの発がん性の証明とは考えられないとしている。
 IARCの言うグリホサートの発がん性の可能性は、モノグラフに不特定のグリホサート製剤についての試験も含まれていたことから追跡できない。
 諸機関が、異なる情報、実験データ、方法により評価を行っている。このことは、リスク評価では日常的なことである。
 BfRは、IARCの分類については、グリホサートのモノグラフを精査するとしている。
 「IARCモノグラフVol.112:5種類の有機リン酸系殺虫剤及び除草剤に関する評価」(2ページ)は以下のURLから入手可能。
http://www.iarc.fr/en/media-centre/iarcnews/pdf/MonographVolume112.pdf
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/loest-glyphosat-krebs-aus.pdf
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