食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04220340294
タイトル 世界保健機関(WHO)、鳥インフルエンザウイルスによる感染情報を更新(3月3日付)
資料日付 2015年3月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は3月3日現在の鳥インフルエンザウイルスによる感染情報を更新した。概要は以下のとおり。
1. 鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスによる感染者発生状況
 2003年以降2015年3月3日までに、16か国から計784人の鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染確定症例の届出があり、このうち429人が死亡している。前回(1月26日)の更新以降、エジプト(65人)と中国(1人)から新たにラボ確定患者計66人の届出があり、うち13人が死亡した。
 エジプトの感染者65人の年齢は1歳~75歳(中央値26歳)で、10歳未満の児童が23%を占めている。65人全員が家きん又は家きん市場との接触歴があり、全員入院した。家族での感染が1件あり、母と娘が2日違いで発病した。昨年の12月から今年の2月までの3か月間、エジプトでの感染者数は、単一月の発生件数としてはいずれも世界最多を記録した。
 インフルエンザウイルスは全て時間とともに変異するものであるが、これまでのラボ検査では、患者や患鳥から分離したウイルスに遺伝子の大きな変化は認められない。感染者が増えた要因は多々あるとみられ、家きん間でのウイルスの循環が増大したこと、集団発生地域(エジプト北部・中部)は公衆衛生意識が比較的低いこと、寒い季節には家きんとの接触頻度が高まり、ウイルスの生残性が増すことなどが考えられる。WHO/FAO/OIE共同の上級レベル視察団がエジプトに派遣され、3月上旬に対策を勧告する予定。
 中国の感染者は江蘇省の37歳女性で1月20日入院した。家きんとの接触歴があった。
2. 鳥インフルエンザA(H5)ウイルスに係る全般的公衆衛生リスク評価
 インフルエンザウイルスが家きんに循環している状況下では、特に家で飼っている家きんが感染したり環境が汚染されている場合、接触したヒトの散発的な感染や小規模クラスターでの感染が常に生じ得る。ここ数か月、エジプトでは鳥からヒトへの感染が増えているものの、現在のところA(H5)ウイルスはヒト間では容易に伝播しないとみられるため、共同体レベルでの拡散リスクは依然低い。
3. その他のA(H5)亜型ウイルスについて
 国際獣疫事務局(OIE)の情報によれば、このところA(H5N2)、A(H5N3)、A(H5N6)、A(H5N8)など、他のA(H5)亜型ウイルスが欧州、北米及びアジアの家きんから検出されている。どれもヒトを発病させる潜在力を持つとみられるが、2014年以降中国で発生したA(H5N6)による3人以外には、これまでのところ感染者が出ていない。
4.鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルスによる感染者発生状況
 中国では2014年末に、四川省及び広東省で2人の確定患者が検出された。2人とも軽症であった。
 エジプトから3歳男児の感染届出があった。1月16日に鳥インフルエンザ感染の疑いで隔離されたが21日に退院した。患者は自家用の健康な家きんとの接触歴があった。エジプトで初のA(H9N2)感染者となる。エジプトではA(H9N2)ウイルスが家きん間で循環していることが知られており、最近の調査によれば、家きんにばく露したヒトの抗体保有率がかなり高くなっている(5~7%)。
5.鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルスに関する公衆衛生リスク評価
 当該ウイルスは、アジア及び中東の家きん間で循環していることから、今後も小規模の集団感染が発生する可能性がある。当該ウイルスはヒトの間では容易に伝播せず、症状も軽い傾向にあることから、現時点で地域拡散の可能性や公衆衛生への影響は低いと考えられる。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/Influenza_Summary_IRA_HA_interface_3_March_2015.pdf?ua=1
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