食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04190360149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、水産物中のメチル水銀のリスクと比較した魚介類/水産物摂取の便益に関する声明書を公表
資料日付 2015(平成27)年1月22日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) 欧州食品安全機関(EFSA)は1月22日、魚介類/水産物中のメチル水銀(methylmercury)のリスクと比較した魚介類/水産物摂取の便益に関する声明書(2014年12月19日採択、36ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 抄録
 メチル水銀に関連した魚介類/水産物摂取のヒトの健康に対するリスクと便益についてリスク便益分析を行うようにとの欧州委員会(EC)からの要請を受けて、EFSAの科学委員会は、メチル水銀の耐容週間摂取量(TWI)を超えるリスクを有する人口集団の典型的な魚介類摂取パターンに基づいたシナリオを作成するため、EFSAの「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル)及び「栄養製品、栄養及びアレルギーに関する科学パネル」(NDAパネル)による以前の評価結果を用いた。
 次に科学委員会は、これらの人口集団がメチル水銀のTWI及びn-3(オメガ-3)系長鎖多価不飽和脂肪酸類(LCPUFA)の食事摂取基準(DRV)にそれぞれ達するために必要となる魚介類/水産物の1週間あたりの喫食回数を推定した。
 メチル水銀の含有量が多い魚種を摂取する場合は、TWIに達する前に少ない回数(週1~2回以下)の喫食が可能であり、この回数では、おそらくDRVにも達しない。(1)メチル水銀の特に神経発達毒性から身を守り、また、(2)週1~4回の魚介類摂取と関連している魚介類摂取の便益(小児の神経発達の機能的アウトカムへの妊娠中の摂取効果、及び成人における心血管疾患への摂取効果)を達成するためには、水銀含有量の多い魚介類種/水産物種を日常的な食事において制限することが望ましい。
 欧州全域において様々な魚介類種が摂取されているため、魚介類摂取に関する一般的な勧告を出すことは不可能である。したがって、科学委員会は、各国がそれぞれ固有の魚介類摂取パターン(とりわけ摂取されている魚介類種の摂取パターン)を検討し、魚介類/水産物摂取による健康便益を享受する一方で、メチル水銀のTWIを超えるリスクを注意深く評価する必要があると勧告する。
2. 結論
 2012年の意見書で、EFSAのCONTAMパネルはメチル水銀のいくつかの有害影響の結果を検討し、出生前の神経発達の毒性に基づき、メチル水銀のTWIである1.3μg/kg体重/週を設定した。すべての年齢集団の摂食由来のメチル水銀の平均推定ばく露量は、一部の調査の幼児(生後12~35か月)及びその他の小児(生後36か月~9歳)の集団を除いて、TWIを超えていなかった。すべての調査の95パーセンタイルの平均は、すべての年齢の集団で、TWI近く又はそれを超えていた。出生後、脳の発達中の幼児及びその他の小児が、いつもTWIを超えるメチル水銀にばく露していることは望ましくない。魚介類の肉及び水産加工品、マグロ(tuna)、メカジキ(swordfisjh)、タラ(cod)、ホワイティング(whiting)、カワカマス(pike)及びメルルーサ(hake)が、摂食由来のメチル水銀ばく露に寄与する主な魚種であった。
 NDAパネルは、2014年の意見書の中で、妊娠期間中に、魚介類及び水産物を週当たり1~2回、最大でも3~4回の摂食が、魚介類を摂食しない場合に比べて、子供での神経発達及び成人で冠動脈性心疾患の機能に関する有益な影響と関連していると結論付けた。さらに、魚介類及び水産物は、特にn-3LCPUFA、多くの栄養物を与える。魚介類を摂食する住民のうち集団によっては、異なる国で摂食する魚介類及び水産物によっては及び欧州全域の違う年齢の集団での魚介類の平均摂食量に、大きな変動がある。結果として、すべての住民が、推奨された週当たり150gから300g又はn-3LCPUFAのDRVに相当する1回から2回の摂食にかなっているわけではない。
 科学委員会は、EFSAの最新の声明書、欧州の住民の集団の魚介類及び水産物の摂取の精緻化並びにメチル水銀のばく露及びn-3LCPUFA摂取の評価のために、EFSAの包括的な欧州食品摂取量データベース(EFSA Comprehensive European Food Consumption Database)に17か国から提出された摂取量調査を使用した。
 2日間にわたる24時間の摂食の思い出し又は3日間の摂食記録のような、いくつかの調査で実施した方法論は、特に一日摂取量から週間摂取量に変換する際に、魚介類及び水産物の摂取並びにメチル水銀のばく露の分布の高摂取群(high end)を多く見積もる可能性があるので、科学委員会は、メチル水銀のTWIを超えている、リスクを有する集団に、シナリオを作成することを決めた。主に寄与している魚介類及び水産物の構成及び今回の分析した集団の報告された摂取量を、メチル水銀のTWI及びn-3LCPUFAのDRVに達する各集団の週当たりの回数の算出に使用した。
少ない週間喫食回数でメチル水銀のTWIを超えている年齢群は、幼児(生後12~35か月)及びその他の小児(生後36か月~9歳)である。その他の小児、青年(10~17歳)、妊娠可能年齢の女性(18~45歳)、成人(18~64歳)及び高齢者(65~74歳)のいくつかの場合において、週間喫食回数が1回未満でTWIに達していた。幼児及びその他の小児のほとんどの場合において、週間喫食回数が2~3回の間でTWIに達していた。ほとんどの場合において、週間喫食回数が2~3回の間で水銀のTWIに達していた。いくつかの年齢群のn-3 LCPUFA摂取量は、メチル水銀のTWIに達した週間喫食回数より多い又は同じ週間喫食回数でDRVを満たしていた。
 メチル水銀含有量の多い魚種の摂取が、メチル水銀のTWIに達する前に喫食できる回数を左右する。幼児、小児及び妊娠可能年齢の女性については、メチル水銀含有量の少ない魚種の摂取を増やすことによって魚食の便益を得ることが望ましい。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/3982.pdf