食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04160280297
タイトル 国際連合食糧農業機関(FAO)及び国際獣疫事務局(OIE)、欧州への鳥インフルエンザH5N8ウイルスの急激な拡散に警戒を呼びかけ
資料日付 2014年11月25日
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分類2 -
概要(記事)  国際連合食糧農業機関(FAO)及び国際獣疫事務局(OIE)は11月24日、欧州への鳥インフルエンザH5N8ウイルスの急激な拡散に警戒するよう注意喚起した。概要は以下のとおり。
 今年アジアで循環しているとされる新型の鳥インフルエンザ(AI)ウイルス株に酷似した株が欧州でも見つかったが、これは特に野鳥の渡り経路の黒海及び東大西洋沿いにある、諸資源に乏しい諸国の家きん業界にとって脅威となるので警戒するよう、FAO及びOIEは警告する。
 ドイツ、オランダ及び英国では、この新型のAIウイルス株H5N8が家きん農場で見つかっており、ドイツでは野鳥からも検出されている。本年初頭中国、日本及び韓国からH5N8による家きん、渡り鳥及び水鳥の感染通知があった。極めて短期間内に欧州でも検出され、しかも野鳥と、全く異なる3種類の飼養法の家きん生産施設で確認されたという事実から、FAO及びOIEの専門家は、おそらく野鳥がウイルスの拡散に役割を果たしていると見ている。
 今のところヒトのH5N8ウイルス感染は確認されていない。しかし家きんに対しては病原性が強く、鶏と七面鳥での致死率が高い。野鳥も感染するが徴候はあまり出ない。ほかのAIウイルスで分かっているが、野鳥はウイルスを長距離に渡って運ぶことができる。
 動物衛生の態勢が十分でない諸国において、バイオセキュリティーが脆弱な家きん飼養施設で感染が生じた場合、ウイルスが農場内に拡散し、脆弱な生計のみならず国の経済・貿易にも壊滅的な被害が及ぶ。国としての最良の対策は、バイオセキュリティーの改善を督励するとともに、サーベイランス制度を保持して、感染の早期発見と迅速な動物衛生措置を講じられるようにすることである。
 この新型ウイルス株が出現したことは、依然AIウイルスが進化途上にあり、公衆衛生、食料保障・栄養、脆弱な家きん農家の生計、貿易及び国家経済に対する脅威となることを世界中に想起させる警鐘となっている。したがって、漸進的な管理対策を持続できるよう資金を拠出しつつ、強い警戒感を持つことが勧められる。
 特に家きん関連での生計や貿易を保護するため、FAO及びOIEはリスクのある諸国に以下を提言する。
・ H5N8その他のAIウイルスの早期発見に向けたサーベイランスの強化
・ 動物衛生業務の迅速な対応能力の保持・強化
・ バイオセキュリティー対策の強化(特に家きんと野鳥の接触機会を極力減らす)
・ 野生動物と接触する狩猟者等の安全意識の高揚(野生の病鳥・死鳥情報を早めに通知してもらう)
 この新型のウイルス株によるヒトの感染は今のところない。しかしこのウイルスには、2005年~2006年にアジアから欧州に拡散したH5N1ウイルスとの関連性がある。H5N1の流行はやはり野鳥が関係し、これまでに400人近い死者が出、家きんも数億羽が死んだ。したがって、動物レベルでの細心の注意をもって対応すべき十分な根拠がある。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 国際獣疫事務局(OIE)
情報源(報道) 国際連合食糧農業機関(FAO)、国際獣疫事務局(OIE)
URL http://www.oie.int/for-the-media/press-releases/detail/article/new-avian-influenzas-rapid-spread-to-europe-threatens-poultry-sector-especially-in-low-resourced/
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