食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04130640149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、クロムの食事摂取基準に関する科学的意見書を公表
資料日付 2014年10月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は10月9日、クロム(chromium)の食事摂取基準(Dietary Reference Values: DRVs)に関する科学的意見書(2014年9月18日採択、25ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 欧州委員会(EC)からの要請を受けて、EFSAの「栄養製品、栄養及びアレルギーに関する科学パネル」(NDAパネル)は、クロムのDRVsを算定するために科学的根拠を検討した。三価クロム(Cr(III))は、炭水化物、脂質及びたん白質の代謝の調節におけるインスリンの働きに必要なものとみなされている。しかし、これらの役割の作用機序及び代謝におけるCr(III)の必須機能は、実証されていない。
2. 微量元素の必須性の基準について検討した。(1)クロム欠乏動物モデルを作出する試みで一貫性のある結果をまだ得ていないこと、(2)動物の栄養におけるCr(III)の必須性を示す科学的根拠がないこと、に留意した。ヒトの必須元素としてのCr(III)の可能性を評価するにあたり、中心静脈栄養法(TPN)を施されている患者について報告されたクロム補給に関連した改善例から得た科学的根拠が最も説得力のあるものと考えられたが、全体的なデータは、ヒトの必要栄養量を特定するための、(1)欠乏があるとすればその可逆性、(2)用量-反応曲線の性質、に関して十分な知見を提示してない。
3. NDAパネルは、平均必要量(Average Requirement)及び集団別参照摂取量(Population Reference Intake)を明らかにすることはできないと結論づける。数例の研究によって、グルコース及び/又は脂質の代謝に対するクロム補給の効果が評価された。クロムの総摂取量に関する情報が利用可能であった唯一の研究例において、プラセボ補給期間とクロム補給期間の間で、正常血糖被験者のグルコース代謝のパラメータに差異はなかった。
4. NDAパネルは、健常被験者におけるクロム摂取に関連した便益効果を示す科学的根拠はないと結論づけた。NDAパネルは、クロムの目安量(Adequate Intake)を設定することも適当ではないと結論づけた。
 ※訳注:目安量とは、推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に設定される指標で、ある性・年齢層に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量である。
 更新した本意見書に反映されたクロムのDRVsに関する科学的意見書素案に係る意見公募の結果についての技術的報告書(2014年10月3日採択、21ページ)は以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/doc/669e.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/3845.pdf
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。