食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04110890334
タイトル アイルランド食品安全庁(FSAI)、FSAIの年間報告書(2013年)を公表
資料日付 2014年8月28日
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概要(記事)  アイルランド食品安全庁(FSAI)は8月28日、FSAIの2013年の年間報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 2013年は、FSAIが業務を開始して14年目であった。この年は、FSAIが、消費者の健康及び利益の保護を担う主導的な国家機関のひとつとして、国際舞台における存在感を強固にした年であったと言える。消費者保護、食品業界の規制、食品安全基準の施行、また、リスク管理に係る決定の裏付けとして最善の科学的助言を用いるというFSAIの役割が、これほど重要とされた年はなかった。
1.モニタリング
 2013年には、生のミンチ肉及びバーガー類中のベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)、当局による照射済み食品に関する検査結果、当局が行った食品中の遺伝子組換え(GMO)作物に関する検査結果及び政府による魚類同定に係る管理結果に関して報告書が出された。
2.魚中のダイオキシン類
 国立海洋研究所と共同で、魚中のダイオキシン類(PCDD)、フラン類(ポリ塩化ジベンゾフラン:PCDF)及びポリ塩化ビフェニル(PCB)の量に関する調査を行った。この調査は、2001年及び2004年に行われた同様の調査に加えて行われた。調査の結果、ダイオキシンは引き続き低量であった。
3.照射食品
 FSAIは、欧州連合(EU)域内で照射が認められている食品のみが、適正表示と共にアイルランドで販売されることを担保するため、モニタリング、規制及び取締を行う。2013年には、照射食品91検体について検査が行われた。そのうちの1検体(サプリメント(food supplement))が、照射食品であるにもかかわらず表示が適正に行われていなかった。
 アイルランドにおける結果は欧州委員会(EC)に送られ、ECの「電離放射線により処理された食品及び食品成分に関する年間報告書」に盛り込まれ、EU全体としてのデータが蓄積される。
 検査された91検体のうち、サプリメントが53検体と最多であった。
4.遺伝子組換え(GMO)食品
 欧州食品安全機関(EFSA)が行った遺伝子組換え(GMO)食品成分の安全性評価についてレビューを行った。それらは、GMダイズ(MON87705及びMON87708)、GMトウモロコシ(59122、98140、 3272及びT25、GMワタ(T304-40)の7種類である。レビューの結果は、GM食品に関する政策決定当局であるアイルランド保健省に引き継がれた。
 FSAIは、また、55種類の食品検体について、認可されたGMO成分であるか及び表示が適正かを見るためのサンプリング及び分析にも取り組んだ。分析された検体は全て、法律を遵守していた。55検体の内訳は、トウモロコシ及びトウモロコシ製品24検体、ダイズ及びダイズ製品17検体、コメ及びコメ製品14検体であった。
5.食品に接触する材料
 FSAIは、食品包装及びその他の食品に接触する材料の製造、輸入及び流通に関して規制・取締りを行う。食品に接触する材料のアイルランドの製造業者及び輸入業者に対する検査は、アイルランド規格協会(National Standards Authority of Ireland:NSAI)により2012年に開始された。検査結果からは、食品に接触する材料の供給において、特定の義務要件の遵守を強化する必要があることが示された。食品に接触する材料を使用する食品事業者に対する検査も、FSAIと契約した別の機関により行われている。
6.多国間に拡大したA型肝炎
 2013年、アイルランドでは、食品由来のA型肝炎ウイルス感染性集団食中毒が初めて発生した。この集団食中毒は、EU域内の複数の国々で発生した集団食中毒の一部であった。欧州9か国で発生した1
,000人以上の患者は、A型肝炎ウイルス(遺伝子亜型IA)集団感染との関連性が考えられるとされた。この集団感染は2013年確認され、当初はイタリアへの渡航歴との関連性が指摘された。患者の大半はイタリアで報告された。
 アイルランドでの初めての患者(複数)は6月に報告された。これらの患者で、イタリアへの渡航歴のある者はなかった。アイルランド健康保護サーベイランスセンター(HPSC)に報告された患者数は全部で23人で、最後の報告は2013年10月であった。これらの患者のうち15人については、一次感染が確認されたと記載された。
 アイルランドでは、疫学調査及びトレーサビリティ調査により、汚染源である可能性が最も高いのは輸入冷凍ベリー類であると指摘された。この調査でも、また、イタリアからの微生物学的証拠でも、冷凍のミックスベリー類の複数のロットからウイルスが検出された。これを受け、FSAIは、消費者及び食品事業者に対して、輸入冷凍ベリー類は1分間加熱してから摂取するよう助言するに至った。これにより、ウイルスが存在していても不活化される。
6.E-ラーニング
 オンライン学習による管理制度は、FSAIの職員の、また、政府機関の専門性の発展を継続して支えている。この制度では、e-ラーニング講座、ファクトシート、ビデオ及びその他のデジタル情報源が提供される。オンライン教材は、特定の分野に関連するテーマについての最新情報を入手するめ、最近学習したテーマについて改めて学習するため、また、場合によっては、単に特定の項目に関するデータベースを拡充するための利用が可能である。SFAIのウェブサイトには、オンライン学習教材の新着情報コーナーも設けられた。食品事業者は、ここから食品添加物及び香料に関するe-ラーニング教材にアクセスできる。
地域 欧州
国・地方 アイルランド
情報源(公的機関) アイルランド食品安全庁
情報源(報道) アイルランド食品安全庁(FSAI)
URL http://www.fsai.ie/news_centre/news/Annual_Report_2013.html
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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