食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04090060111
タイトル カナダ食品検査庁(CFIA)、残留化学物質及び金属に関する食品検査の結果を公表
資料日付 2014年7月31日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  カナダ食品検査庁(CFIA)は7月31、2010年~2012年全国残留化学物質プログラムの結果を公表した。概要は以下のとおり。
・CFIAの定期食品検査の一環として今回公表された報告書では、食品検体の98%超において、残留化学物質及び金属はカナダ保健省(Health Canada)の定める基準を満たしていた。
 CFIAによる全国残留化学物質モニタリングプログラム(NCRMP)では、残留農薬、残留動物用医薬品及び環境汚染物質を含む複数の化学物質リスクに関して食品検査が行われた。
 2010年10月~2012年3月に、国産・輸入品の乳製品、卵、はちみつ、食肉及び家きん製品、生鮮果実及び野菜、加工製品及びメープル製品の30
,000超の検体について、約190
,000件の検査が行われ、500万件超の結果が得られた。
 全体的に、基準遵守率は、検査された全ての製品において高く、過去数年で見られた結果と同様であった。国産及び輸入製品のいずれにおいても基準の遵守率は高く、遵守率と原産国との明確な相関性は見られなかった。
・動物由来の食品(乳製品、卵、はちみつ、食肉及び家きん肉)について、残留動物用医薬品に関する検査が行われた。検出された違反のほとんどは、市販の動物用医薬品の組合せで、それらに関しては、カナダでは使用は認可されておらず、残留基準値(MRL)も設定されていない。
・残留農薬については、検出された違反のほとんどについては、個々のMRLが設定されていない農薬に関連したものであった。
 国産及び輸入品のはちみつについては、農薬に加えミツバチ忌避剤の残留に関しても検査が行われた。全体的な遵守率は、国産で83.06%、輸入品で72.15%であった。これらの化学物質は低量ではちみつに天然に存在する場合があり、ミツバチ忌避剤の使用による残留との区別は難しい。ハチミツから通常検出される低量のミツバチ忌避剤は、ヒトの健康への懸念をもたらさない。
・動物由来及び植物由来の食品について、20種類に及ぶ金属に関する検査が行われた。食品中の金属に関しては、カナダ保健省が設定したMRL又は最大基準値はほとんどないことから、遵守率は算出されなかった。
1.ヒ素
1-1. ヒ素には有機ヒ素及び無機ヒ素があるが、一般的に、有機ヒ素よりも無機ヒ素のほうが、ヒトに対して有害である。この報告書に記載されているヒ素の検出結果は全て、総ヒ素量である。
1-2.国産及び輸入品の乳製品、卵、はちみつ、食肉、生鮮果実・野菜及び加工製品中のヒ素の検査結果
 検出レベルは、国産の食品では、0.001ppm(食肉及び生鮮果実・野菜)~0.41ppm(生鮮果実・野菜)、輸入食品では、0.001ppm(生鮮果実・野菜)~0.22ppm(生鮮果実・野菜)であった。
 カナダでは、ヒ素が含まれる動物用医薬品の一部について、飼料への使用が認められている。これらの医薬品は、抗寄生虫剤として及び体重飼料効率の改善を意図して、鶏、七面鳥及び雌豚に使用される。卵及び食肉検体から検出されたヒ素の量は、MRLの0.5ppmを十分下回っていた。
2.カドミウム
2-1.一般の人々においては、喫煙及び食品が、カドミウムの最大の暴露源である。
2-2.国産及び輸入品の乳製品、卵、はちみつ、食肉、生鮮果実・野菜及び加工製品中のカドミウムの検査結果
 検出レベルは、国産の食品では、0.001ppm(生鮮果実・野菜及び加工食品)~3.3519ppm(生鮮果実・野菜)、輸入食品では、0.0009ppm(生鮮果実・野菜)~1.229ppm(生鮮果実・野菜)であった。輸入品の卵及び食肉からは検出されなかった。
3.鉛
3-1.ヒトの鉛暴露は、大気、土壌、ハウスダスト、食品、飲料水及び様々な日用品(consumer goods)を介して生じる。
3-2.国産及び輸入品の乳製品、卵、はちみつ、食肉、生鮮果実・野菜及び加工製品中の鉛の検査結果
 検出レベルは、国産の食品では、0.0004ppm(食肉)~0.692ppm(メープル)、輸入食品では、0.001ppm(生鮮果実・野菜)~1ppm(生鮮果実・野菜)であった。
4.水銀
4-1.ヒトの水銀暴露の最大の暴露源は、特定の肉食性魚の摂取である。
4-2.国産及び輸入品の乳製品、卵、はちみつ、食肉、生鮮果実・野菜及び加工製品中の水銀の検査結果
 検出レベルは、国産の食品では、0.0001ppm(食肉及び生鮮果実・野菜)~0.055ppm(食肉)、輸入食品では、0.0001ppm(はちみつ、生鮮果実・野菜及び加工製品)~0.034ppm(乳製品)であった。輸入品の食肉からは検出されなかった。
・動物由来及び植物由来の多くの食品について、メラミン、マイコトキシン及びビスフェノールA(BPA)を含む複数の汚染物質に関する検査が行われた。メラミンは、国産又は輸入された卵又は乳製品からは検出されなかった。乳製品について、マイコトキシンに関する検査が行われ、基準遵守率は100%であった。輸入品の缶詰加工製品から、BPAが16.67%の濃度で検出された。この検出レベルは、ヒトの健康懸念をもたらさない。食品中のBPAに関しては、MRLは設定されていない。
 「全国残留化学物質モニタリングプログラム(2010年~2012年)の概要は以下のURLから入手可能。
http://inspection.gc.ca/food/chemical-residues-microbiology/chemical-residues/ncrmp-2010-2012-report/eng/1406727810600/1406727811741
地域 北米
国・地方 カナダ
情報源(公的機関) カナダ食品検査庁(CFIA)
情報源(報道) カナダ食品検査庁(CFIA)
URL http://news.gc.ca/web/article-en.do?nid=872259
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