食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04060430343
タイトル フランス衛生監視研究所(InVS)、イル・ド・フランス地域圏で発生したソーセージが原因のボツリヌス食中毒事例を公表
資料日付 2014年6月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス衛生監視研究所(InVS)は6月3日、衛生監視報告(BVS :Bulletin de veille sanitaire)、イル・ド・フランス地域圏及びシャンパーニュ・アルデンヌ地域圏の合同版、No.14、2014年5月号において、6月にイル・ド・フランス地域圏の1家族に発生したボツリヌス食中毒事例の調査報告を公表した。概要は以下のとおり。
1.フランスでは、ボツリヌス症は稀な病気(0.2~0.5/1
,000
,000人)であるが、病状は重く、呼吸麻痺によって生命予後が不良となり得る。この疾病の主な原因としては、ボツリヌス毒素を含む食品を誤って食べることが最も一般的である。例年5~10人の患者の届出があり、発生場所は家庭が多い。最も一般的な症状は、口渇、嚥下障害、二重視、視力障害などの神経症状で、汚染食品摂取後中央値で2日間(1~17日間)に次第に発症する。
2.InVSは6月11日、嫌気性細菌及びボツリヌス症に関する国立リファレンス・ラボラトリーであるパスツール研究所から、パリ医療センター神経科の入院患者(女性58歳)がボツリヌス症であるとの確定診断通知を受けた。患者の血清からB型ボツリヌス毒素が検出された。患者の夫及び息子もボツリヌス症と診断された(患者は合計3人)。
3.この家族は5月25日にフランスに帰国し、翌26日に10日前にポルトガルで購入した太いチョリソソーセージ2本をスライスしたものを前菜として家族3人で食べていることを確認した。
4.(パリの南)エソンヌ県の県民保護局(DDPP)は患者宅の冷蔵庫にあった、ポルトガルで購入したチョリソソーセージとドライソーセージを含む全ての食品のサンプルを採取した。ボツリヌス毒素は全ての検体で確認できなかったが、ポルトガルで購入したチョリソソーセージとドライソーセージから、濃縮培養とポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)によってボツリヌス菌(Clostridium botulinum)の存在を確認した。
5.ボツリヌス症の診断は難しく、事前に診察しても明らかな臨床症状が出るまでは下せない。専門家によるさまざまな診断が出されることになるが、同様な症状が周辺の人々にも発現したことが明らかになれば、直ちにボツリヌス症を疑わなければならない。我々の調査は、ボツリヌス毒素が検出されたことで診断を確定し、汚染食品摂取後10日間を経ても血清から検出可能であることを示すものとなった。
6.ソーセージ類はしばしばボツリヌス中毒の原因となるが、他にも自家製の果物や野菜の瓶詰保存食や直接オーブンで焼いて室温に放置したじゃがいも、生で食べる魚のくん製などは、保存条件が確実に順守されていなければ、リスク食品である。
7.今回の調査結果は、迅速に疫学調査を実施することの重要性を示すものである。ボツリヌス症の懸念があれば、特に大量に販売されている食品が中毒の原因であれば、多くの食品や成分が原因となることを考慮すると、この疾病の拡大予防のために速やかに通報することは必須である。
 報告書(13ページ)は以下のURLから入手可能。
http://www.invs.sante.fr/content/download/89013/326094/version/16/file/bvs_idf_14_2014.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス衛生監視研究所(InVS)
情報源(報道) フランス衛生監視研究所(InVS)
URL http://www.invs.sante.fr/Publications-et-outils/Bulletin-de-veille-sanitaire/Tous-les-numeros/Ile-de-France-Champagne-Ardenne/Bulletin-de-veille-sanitaire-Ile-de-France.-n-14-Mai-2014
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