食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04040760326
タイトル カナダ農務農産食品省(AAFC)、分子遺伝学による小麦の育種に関する研究について公表
資料日付 2014年4月22日
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概要(記事)  カナダ農務農産食品省(AAFC)は4月22日、分子遺伝学による小麦の育種について公表した。概要は以下のとおり。
 Ron Knox博士の研究チームは、サスカチェワン州にあるAAFCの半乾燥草原研究センター(SPARC)における育種事業の効率を改善すべく、遺伝子マーカーを使って小麦の新種開発を行っている。
 「干し草の山の中から1本の針を探し出すのは、生物から遺伝子を見つけ出すことに比べれば、比較的容易だ」と、AAFCの分子遺伝学の研究者であるKnox博士は語る。
 小麦には、ブリタニカ百科事典が取り扱う文字の50倍の数の、また、ヒトのゲノムに含まれる塩基対の約5倍の170億のヌクレオチド塩基対がある。
 ある遺伝子を見つけ出すためのDNA検査では、一度にひとつのヌクレオチドを見る。この方法は、高度な設備及びコンピューターテクノロジーによる一体化した作業が求められることから、個々の遺伝子の特定には、多くの場合何年も要する。
 AAFCにおける小麦の共同研究は、様々な協力関係を通して、昆虫学者、病理学者、小麦の育種専門家、穀物の品質の専門家及びKnox博士のような分子遺伝学の専門家らを結束させた。分子遺伝学の活用により、小麦の新種について、ますます複雑化する市場の要求及び常に変化する環境リスクに対応させる改変が可能となる。
 Knox博士らが取り組んでいる最新の研究は、ムギアカタマバエ(orange wheat blossom midge(Sitodiplosis mosellana))に抵抗性を有する新系統の開発である。AAFCの研究者らは初のムギアカタマバエ抵抗性デュラム小麦を開発した。この抵抗性は、単独遺伝子、Smlに由来し、このムギアカタマバエの幼虫がデュラム小麦の穀粒を摂食すると、小麦穀粒は天然由来の酸の量を増大させる。その結果、ムギアカタマバエの幼虫は摂食を停止し死に至る。このムギアカタマバエの群は、カナダを引き続き西進中であることから、小麦の耐性株の重要性は、ますます高まっている。
 もうひとつの分子遺伝学の研究も進行中であり、その中で、育種家はカドミウムの低い蓄積性を示す小麦の系統を特定できた。輸出に関する規則がデュラム小麦のカドミウム量の多さを懸念する内容に変更されたが、Knox博士らは、遺伝子マーカーテクノロジーを用いて、カドミウム量が少ない種の開発過程のスピードを速めた。各分野の協働による研究は、カドミウムの量を2分の1にまで低減させる単一の優性遺伝子の特定につながった。
 この遺伝子を組み込めば、デュラム小麦中のカドミウムの量は各国が定める上限を下回るレベルに低減される。
地域 北米
国・地方 カナダ
情報源(公的機関) カナダ農務農産食品省
情報源(報道) カナダ農務農産食品省
URL http://www.agr.gc.ca/eng/news/feature-articles/wheat-breeding-and-molecular-genetics-a-needle-in-a-haystack/?id=1397585526982
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