食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04010040475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、食品経由アルミニウム暴露の研究調査を紹介
資料日付 2014年3月24日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は3月20日、食品経由アルミニウム暴露について2014年2月20日付で発表した研究調査を紹介した。
 アルミニウムは環境中に自然に存在する金属である。これは地殻で3番目に多い元素で、8%を占める。アルミニウムは土壌中や飲用に供する(水道水)水の原水中にも存在する。したがってアルミニウムは水や食品から検出される。
1.アルミニウムの毒性
 アルミニウムの毒性は基本的に中枢神経系(脳症、精神運動障害)及び骨組織に作用する。
 知られているアルミニウムの臨床症状は慢性的な高暴露状況において観察されている。透析腎不全患者、静脈栄養補給患者、職業暴露している従業員などである。労働者については、毒性は肺と神経系に作用する。
 しかし現在のところ、通常の食事や保健製品によるアルミニウム暴露で、一般国民にこのような影響があると明らかにした研究報告はない。
 欧州食品安全機関(EFSA)は2008年に暫定耐容週間摂取量(PTWI)を1mg/kg体重/週に設定している(古いPTWIの1/7に低減されている)。FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は2011年に、2006年に設定したPTWIを緩和し、PTWIを2mg/kgt体重/週に上げた。このPTWIは食品中のアルミニウムを含む全ての化学物質について適用されている。
2.ANSESはアルミニウムについて何をしているのか?
 アルミニウムに関する健康リスク評価に関する2003年のフランス衛生監視研究所(InVS)との共同研究報告で、ANSESはアルミニウムに対するフランス人の暴露について、特に食事経由の暴露についていくつかの研究調査を行った。
3.第2回トータルダイエットスタディ(EAT2)
 EAT2は、フランス人のアルミニウム平均暴露量が成人で0.28mg/kg体重/週、3~17歳の子供で0.42mg/kg体重/週であるとしている。
 EAT2調査は、分析対象食品数、使用方法(現実に最も近い食事の調理法を使った)及び使用した分析法の感度を考慮した最も代表性のある調査となっている。
4.フランス人の平均暴露量はEFSAが設定したPTWI(1mg/kg体重/週)未満である
 しかし結果全体の分布を調べると、成人層で0.2%及び子供の層(3~17歳)で1.6%がPTWIを超過することが示されている。
 アルミニウムが環境中のどこにでも存在していることを考慮すれば、現実には全ての食品が自然にアルミニウムを含んでおり、カカオと茶がアルミニウムを最もたくさん含んでいる(チョコレートで50mg/kg検出されている)。
5.EAT2は様々な製品の汚染を考慮しており、したがってどの食品が暴露に寄与しているかを明らかにできる
 成人ではシリアルが約20%、野菜が14%、茶が11%である。子供ではシリアルが27%、乳及び乳製品が9%、チョコレートが5%である。摂取量の残りの部分は他の多くの食品に分散している。
 飲料水については、暴露寄与率は低く、ソーダ水は成人層で0.4%に過ぎない。
6.乳幼児のトータルダイエットスタディ
 ANSESが現在実施している乳幼児のトータルダイエットスタディで、0~3歳の年齢層の食事全体についてアルミニウム濃度を定量しているところである。
 この調査の結果はサンプリングや分析検査の日程により、2015年の年初には公表することにしている。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/fr/content/exposition-%C3%A0-l%E2%80%99aluminium-par-l%E2%80%99alimentation
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