食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03890710104
タイトル 論文紹介:「2012年3~4月ニューヨーク市の中国移民2人に発生した自家製発酵豆腐に関連するボツリヌス症」
資料日付 2013年7月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)が発行するMorbidity and Mortality Weekly Report (MMWR、July 5
, 2013/62(26);pp.529~532)に掲載された論文「2012年3~4月ニューヨーク市の中国移民2人に発生した自家製発酵豆腐に関連するボツリヌス症(Botulism Associated with Home-Fermented Tofu in Two Chinese Immigrants-New York City
, March-April 2012)、著者E. Chai(New York Hospital、米国)ら」の概要は以下のとおり。
1.ニューヨーク市保健精神衛生局(DOHMH)は2012年3月、中国から最近移民した2人がボツリヌス食中毒の疑いで同じ病院に23日間別々に入院していたとの報告を受けた。患者1はボツリヌス食中毒の検査確認症例で、患者2はほぼ確実症例であった。患者1は自家製の発酵豆腐に関連付けられていることが確定的であり、患者2は恐らく自家製発酵豆腐に関連しているとみられた。2012年1月、2人ともニューヨーク市クイーンズ区にある同じ中国食材店で生の豆腐を購入し、各人が同じ作り方で自家製発酵豆腐を作った。患者1の食べた発酵豆腐ではB型ボツリヌス毒素が確認された。クイーンズの食材店にあった大きな塊の豆腐は冷蔵されず、覆いもない水を張った容器で売られていた。追跡調査の結果、患者が購入した時の生の豆腐の供給会社は廃業していたことが判った。DOHMHは食材店の経営者に豆腐の塊を適切に保管するよう勧告した。
2.今回の調査は困難であった。2人の臨床徴候が非典型的であり、発酵豆腐は米国では珍しいボツリヌス症の媒体であることから、感染源の可能性を即座に認識することができなかった。米国では今まで1度報告があったが、中国では、自家製発酵豆腐及び発酵豆製品によって大多数のボツリヌス食中毒患者が発生している。
3.塊の豆腐がClostridium botulinumの芽胞に汚染されたのは、恐らく豆腐製造工場又は食材店であるとみられる。2人の患者が同じ店で同じ月に豆腐を購入し、同じ方法で発酵させている。酸度が低く、塩分が低い状態で室温下で長時間置かれた発酵工程が、芽胞の発芽及び毒素産生を導く条件を作り出したとみられる。2人とも発酵前に豆腐を加熱していなかった。2人とも発酵に密閉容器は用いていなかったが、恐らく嫌気状態のくぼみが豆腐の中にできていたのであろう。ボツリヌス毒素は食品中に不均一に存在することが以前の研究で判明しており、このことから患者1の妻がボツリヌス症に罹患していないことが説明できる。毒素の偏在は患者2宅の食べ残した豆腐の結果が陰性であったことも説明できる。
4.公衆衛生担当者及び臨床医は、豆腐も含めた発酵豆腐が食品由来ボツリヌス症の媒体となり得ることに留意すべきである。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)
URL http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6226a1.htm
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