食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03880710104
タイトル 論文紹介:「サウジアラビアのコウモリからの中東呼吸器症候群コロナウイルス」
資料日付 2013年8月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)が発行する科学誌Emerging Infectious Diseases (Vol.19
, No.11
, November 2013)に掲載された論文「サウジアラビアのコウモリからの中東呼吸器症候群コロナウイルス(Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus in Bats
, Saudi Arabia)、著者Z.A. Memish(Ministry of Health
, サウジアラビア)ら」の概要は以下のとおり。
1.中東呼吸器症候群コロナウイルスのヒトの感染源は依然不明である。分子レベルの解析からサウジアラビアのコウモリが数種類のα‐コロナウイルス及びβ‐コロナウイルスに感染していることがわかった。1匹のコウモリからのウイルスが、初発症例患者からのウイルスと核酸配列相同性100%を示した。コウモリがヒトの感染に関与しているとみられる。
2.2012年9月に中東呼吸器症候群(MERS)が報告されて以来、サウジアラビアの70人を含む90人を超える患者が世界中から報告された。原因病原体であるβ‐コロナウイルス(MERS CoV)による感染事件は解明されていない。しかしながら、加療患者の死亡率は約65%となっている。患者と濃厚接触者の間にヒトからヒトへの感染が生じた事例はあるが、大部分の患者の感染源は不明である。
3.2012年10月及び2013年4月に、サウジアラビア保健省、コロンビア大学感染症免疫センター及びエコヘルスアライアンスがサウジアラビアでMERS患者が確認された地域のコウモリの検体採取を行った。10月の調査で、ビシャの初発症例の家の周囲12キロ内のナツメヤシ果樹園の多い地域、及びナツメヤシ園に面した職場の1キロ内でコウモリの検体を採取した。これらの地域では、コウモリ、糞の堆積物などが観察された。この中のコウモリの1つの糞検体からのPCRによる核酸増幅生成物が、ビシャの初発症例からのクローンであるヒトβ-CoV 2c EMC/2012と100%相同であることが示された。
4.サウジアラビアのコウモリには様々なCoV種が循環している。CoV保有率は高いが(糞検体の28%)、MERS CoVは1匹のコウモリからしか検出されなかった。
5.コウモリCoVは通常、宿主特異性をもつ。しかし、MERS関連CoVはアフリカ、アメリカ、アジア、欧州の多くのコウモリから見つかっている。本研究ではサウジアラビアのわずかな検体しか採取していない。にもかかわらず、今回の調査で希少なMERS CoVの塩基配列が検出されたこと及び中東に広くMERS症例が発生していることから、我々は恐らく他に宿主が存在していると推測している。さらにコウモリ、野生動物及び家畜でのCoV感染とヒトの疾病との関連性を調査すべきである。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) Emerging Infectious Diseases
URL http://wwwnc.cdc.gov/eid/article/19/11/13-1172_article.htm
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