食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03880290475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、生物殺虫剤の有効成分としてバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis、略称Bt)菌株を使用することの健康安全性のリスクについて意見書を公表
資料日付 2013年8月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は8月26日、生物殺虫剤の有効成分としてバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis、略称Bt)菌株を使用することの衛生安全性のリスクについて競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受けて2013年7月22日付けで提出した意見書を公表した。
 DGCCRFは2012年3月、パセリのロットが10の5乗cfu/g以上のセレウス菌(Bacillus cereus)と推定される菌のために縮れが出たとして、警告を発した。
  生後6か月以下の子供用の調製粉乳及び食品のセレウス菌の警告基準値は1
,000cfu/gで、その他の食品については1×10の5乗cfu/gである(食品総局通知DGAL/MUS/N2009-8188、2009)。適正衛生実践規範(GHP)のあるものは、セレウス菌についての仕様を定めている。
 問題のパセリは有機栽培されたもので、チョウ目幼虫の防除用の農薬活性成分として欧州連合(EU)で認可済の菌株であるBacillus thuringiensis SA-12を含んだ殺虫剤で処理されている。
 セレウス菌と推定される(B. cereus presomptif)菌の細菌数測定にDGCCRFのラボラトリーが使った方法は、NF EN ISO 7932規格に基づくものである。しかるに、この微生物学的方法は厳密な意味においてB. cereusとBacillus thuringiensisを区別できない。
 実際、広義のB. cereus又はB. cereus groupには6種のバチルス、即ち、バチルス・セレウス菌(B. cereus)、バチルス・チューリンゲンシス(B. thuringiensis)、炭疽菌(B. anthracis)、バチルス・マイコイデス(B. mycoides)、バチルス・ウェイヘンステファネンシス(B. weihenstephanensis)及びバチルス・シュードマイコイデス(B. pseudomycoides)を含んでおり、これらは食品の微生物分析に考慮されなければならない。
 DGCCRFは下記の問題について検討するようANSESに要請した。
(1) 食中毒の観点から、厳密な意味でのBtに関係するリスクは何か?
(2) 有効成分として認可されている(殺虫剤処理済の証明を添付することを条件として)Btを有効成分とする殺虫剤で事前に殺虫処理した植物性食品について、セレウス菌と推定される菌株の警告基準値を1×10の5乗cfu/gに維持すべきか?
(3) Btを有効成分とする殺虫剤で事前に処理した植物性食品について、セレウス菌と推定される菌株の警告基準値1×10の5乗cfu/gが適切でない場合に:
・同様の健康安全性のレベルが保てるセレウス菌と推定される菌株について警告基準値はあるか?又は、
・セレウス菌の既存の基準値1×10の5乗cfu/gを維持したままでBtを除外して、セレウス菌(B. cereus)と推定される菌株をBt菌株と区別して細菌数測定を実施することが適切か(例えば、パラ胞子結晶が含まれていることを検査で証明する)?
(4) 認可されているBtと環境中のBtを区別する方法があるか?そのような方法が存在しなければ、食品が食用に適合すると見做されるために必要な条件は何か?
 結論として、特定の食用植物の栽培中の殺虫目的にBtを有効成分とする農薬(Bt農薬)については、現在見直しをしているところである。この見直しにおいて、欧州連合(EU)でBt菌株の評価で明らかになった不足データを補うために、以下の補足情報が求められる。
・それぞれの菌株の特定方法
・それぞれの菌株の毒素産生能
・特定残留菌株データ
 ANSESは、Btで殺虫処理した果実や野菜の分析の結果(管理計画、モニタリング計画及び自主検査)を記録するよう提言する。もし、恒常的に警告基準値を超えるようであれば、セレウス菌の食中毒(中毒性炎症)の潜在的罹患率に関する疫学データについて、警告基準値を見直す必要がある。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/sites/default/files/documents/DPR2013sa0039.pdf
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