食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03870560149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、ホールフード2年間給餌試験に関する指針を公表
資料日付 2013年7月31日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月31日、ホールフード(whole food)(訳注:人又は動物が丸ごと食べるとうもろこし、ばれいしょ、果実ジュース、小麦粉、食肉及び乳等の生産物)の2年間給餌試験に関する指針(訳注:科学的報告書)を公表した。概要は以下のとおり。
1. EFSAは、ヒトが長期間にわたり摂取するホールフードに由来するがん及び/又は毒性のリスクを評価する科学者がホールフードの2年間給餌試験を行うのに役立つ指針を策定した。この科学的報告書は、(1)国際的に認められた基準に準拠した、げっ歯類を用いたホールフードの長期給餌試験の計画方法及び実施方法に関する助言を示し、(2)このような試験の限界を特定している。また、EFSAは、このような試験が必要かどうかについて、必ず既存の毒性学的データ及び栄養学的データを評価した後に、ケースバイケースで決めることが望ましいと強調している。試験の開始前に明確かつ具体的な目的を設定することも重要である。EFSAは、この指針がホールフード及びホールフィードの発がん性及び慢性毒性を調べる2年間給餌試験のプロトコルを将来確立するのに役立つと述べている。
2. 欧州委員会(EC)は、ホールフードの安全性を評価するための2年間給餌試験の実施に関する手引きがないことに留意した後、今般の指針を策定するようEFSAに依頼した。個別の化学物質の安全性評価に現在使用されている確立された手引きをホールフードの試験にどの程度適用できるか、についてEFSAが評価することでECとEFSAは合意した。EFSAは、この目的のために最良の枠組みとなる文書として、経済協力開発機構(OECD)の試験ガイドライン(TG)453を特定した。この科学的報告書において、EFSAは、個別のホールフードの長期摂取に関係して考えられる有害作用又は発がん作用に関する情報を提供するにあたり、この国際的に合意された試験方法(訳注:OECD TG 453)の適合性を評価している。また、EFSAは、この指針をまとめる際に、遺伝子組換え生物(GMOs)のリスク評価のため科学的ネットワークを通じて意見を求められた欧州連合(EU)加盟国の専門家らの見解を検討した。
3. OECD (TG) 453に基づき、EFSAは、方法、手順及び観察並びにデータ及び報告といった中心的パラメータの適用性について論評している。EFSAは、OECD (TG) 453において規定されている一般原則を2年間毒性試験及び2年間発がん試験に適用できると結論づけている。
4. しかし、EFSAは、この目的のためOECD (TG) 453を用いるに際して、個別の化学物質の試験とホールフードの試験の根本的な違いのために考慮に入れる必要がある多数の制限を認識している。主な違いは、化学物質の場合、悪影響を見つけるのを容易にするため、起こりうるヒトの暴露レベルよりはるかに高い用量を動物に投与することができることである。この試験手法は、ホールフードがかさ高いため、また、食品に含まれる個別の化学物質の濃度が比較的低いため、多くの場合、ホールフードでは不可能である。大量の食品を試験動物に与えることは、ホールフード自体に考えられる毒性というよりむしろ栄養不均衡によって、悪影響を引き起こす可能性がある。当該報告書において出されている重要な勧告は、栄養不均衡を避けるために、被験食を慎重に調製することである。
5. EFSAの報告書は、ホールフードを用いた2年間動物試験の計画時に、多くの原則を考慮に入れるよう勧告している。これらの勧告事項は、げっ歯類を用いたホールフード/フィードの90日間経口投与試験の実施に関するEFSAの科学的意見書において以前に作成された手引きと一致している。
 ホールフード/フィード試験へのOECD TG 453の適用性に関する考察についての科学的報告書(2013年3月21日承認、2013年7月16日EFSA科学委員会が確認、18ページ)は、以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/3347.pdf

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.16/2013(2013.08.07)P7~8
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/130731.htm
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。