食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03850460305
タイトル 欧州連合(EU)、特定の伝達性海綿状脳症(TSE)の防止、管理及び根絶のための規定を一部改正
資料日付 2013年6月29日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州連合(EU)は6月29日、特定の伝達性海綿状脳症(TSE)の防止、管理及び根絶のための規定を定めた欧州議会及び理事会規則(EC) No 999/2001の附属書を一部改正する委員会規則(EU) No 630/2013を官報で公表した。改正の趣旨は以下のとおり。
1. 欧州食品安全機関(EFSA)と欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、共同の意見書(2011年1月19日公表)において、牛における非定型の牛海綿状脳症(BSE)の同定を確認し、定型BSE、L型の非定型BSE及びH型の非定型BSEを区別した。したがって、規則(EC) No 999/2001の附属書Iに定型BSE感染例及び非定型BSE感染例の定義を挿入することは適当である。
2. 規則(EC) No 999/2001の附属書IIIのA章Part Iで、食用にと畜する牛のBSEモニタリングについて規定を定めている。当該規定では、生鮮食肉の生産及び販売のための衛生条件に関する理事会指令64/433/EECの第2条(n)項で定義されている「特別緊急と畜(special emergency slaughter)」に従ってと畜する動物について言及している。この理事会指令は、欧州議会及び理事会指令2004/41/ECによって廃止されている。これにより、法的な不確実性を引き起こし、本来は検査されるべき動物の検査を減らしている。このため、規則(EC) No 999/2001の附属書IIIにおける食用にと畜する牛のBSEモニタリングの規定の枠組みにおいて、緊急と畜を明確に定義する必要がある。
3. EFSAとECDCの当該共同意見書は、非定型スクレイピーは、感染性がほとんどない又はまったくないことを示唆している。この所見は、一般集団と非定型スクレイピー/Nor98の陽性例が確認された群れの間で、非定型スクレイピー/Nor98 が観察される頻度に統計的差異がないことに主として基づいている。したがって、非定型スクレイピー感染例が確認された場合におけるめん羊及び山羊の移動制限は、もはや正当性が認められない。しかし、非定型スクレイピーに関する科学的データをさらに収集することを目的として、感染例が確認された羊(flocks)や牛(herds)における強化したサーベイランスを継続することが望ましい。
4. 定型スクレイピーのような、潜伏期間が長く延長し、in-vivo診断法がなく、動物の遺伝子プロファイルに依存する個別の感受性にばらつきがあることによって特徴づけられる複雑な疾病について、加盟国の領域の一部地域における清浄性を立証することの難しさを考慮し、「定型スクレイピー清浄加盟国」という概念は、規則(EC) No 999/2001の附属書VIIIにおいて、「無視できる定型スクレイピーリスクの加盟国又は加盟国の地域」に改めることが望ましい。無視できる定型スクレイピーリスクの加盟国又は加盟国の地域を認定するための条件は、国際獣疫事務局(OIE)陸生動物衛生コードの第14.9.3条で定める勧告に従って更新され、判断されることが望ましい。
5. 規則(EC) No 999/2001の附属書Xは、牛、めん羊及び山羊のTSE検査に適用できる分析方法について定めている。EFSAとECDCの当該共同意見書は、L型の非定型BSE病原因子が、(動物からヒトに伝達する)人獣共通感染症の原因となり得る能力(定型BSE病原因子の能力と同等又はより高いと思われる)を有意に有することを示した。L型及びH型の非定型BSE感染例が世界中の数か国で確認されているが、EFSAは、L型の非定型BSE及びH型の非定型BSEのすべての確定例が異常に高齢であったこと、及び母集団におけるこれら非定型BSEの明らかに低い有病率が、これら非定型BSEの自然発生的な出現を示唆しうることを示した。非定型BSEに関する知見をさらに得ることを目的として、さらなる関連データを収集する必要がある。この目的のために、EU域内で今後確認されるすべてのBSE感染牛に由来する部位を、病原因子すなわち定型BSE、L型の非定型BSE及びH型の非定型BSEの正確な同定を可能にする識別試験のために提出することを命じる必要がある。特定のEU加盟国及び第三国では既に最近のBSE感染牛の表現型の詳細を公表しているように、EU域内で今後確認されるすべてのBSE感染牛の識別試験は、規則(EC) No 999/2001の附属書XのC章において義務化することが望ましい。
 以上の経緯及び観点から、規則(EC) No 999/2001の附属書が、本委員会規則(EU) No 630/2013の附属書に従って一部改正された。本委員会規則(EU) No 630/2013は、2013年7月1日から適用される。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2013:179:0060:0083:EN:PDF
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。