食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03820440295
タイトル 国際連合食糧農業機関(FAO)、カンピロバクター症に関する世界的見解を公表
資料日付 2013年5月10日
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概要(記事)  国際連合食糧農業機関(FAO)は5月10日、カンピロバクター症に関する世界的見解と題する専門家審議会報告書(69ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
 2012年7月9日~11日、オランダのユトレヒトにおいて、世界保健機関(WHO)、FAO、国際獣疫事務局(OIE)及びユトレヒト大学によるカンピロバクター症の世界的見解に関する専門家審議会が開催された。
1.当該審議会の目的
1)過去10年間におけるカンピロバクター症の知見及び管理の進歩の総括、成果をあげた手法及び得た教訓の吟味、農場から食卓までのカンピロバクター管理及びヒトの健康負荷及びその結果としての健康懸念低減のための新たな課題を明確化する。
2)食品及び水媒介カンピロバクター症及び薬剤耐性などを、高所得国と低中所得国の双方の事情を考慮しつつ、分野横断的に考察する。
3)フードチェーンにおけるカンピロバクター症及び食品媒介カンピロバクター症による疾病負荷の低減のために、WHO、FAO及びOIEはどのように行動できるかについて提言を行う。
2.主要な調査項目
1)カンピロバクター症の疾病負荷及び健康影響
 カンピロバクターが原因の胃腸病の発生率の実態は、特に低中所得国において、よく分かっていない。高所得国での研究によると、年間発生率は1
,000人当たり4.4~9.3と推定される。カンピロバクター症の主要な後遺症としてはギラン・バレー症候群(GBS)、反応性関節炎(ReA)及び過敏性腸症候群(IBS)などがある。
2)サーベイランス
3)発生源寄与率
4)検査診断
5)薬剤耐性
6)管理対策
3.一般的結論
1)考慮すべき新たな証拠、データ及び分析ツールが、WHOの前回のカンピロバクター審議会以降の10年間で新たに出現した。
2)公衆衛生面では、C.jejuni及びC.coliが原因の疾病負荷に関しては基礎となる根拠が十分に得られている。その他の種のカンピロバクターの重要度は依然明らかになっていないが、これらが2種類のカンピロバクターを上回る結果になるとは考えられない。
3)検査手順の統一及び検証が求められる。
4)疾病負荷に関する調査研究は、カンピロバクター症が過小評価されていることを考慮しつつ、同症の全ての転帰を網羅する管理対策の必要性を促す根拠を提供するものである。
5)暴露低減のために、各国は最近作成された「鶏肉中のカンピロバクター及びサルモネラ属菌管理のコーデックスガイドライン」を採用することを推奨する。当該ガイドラインは、国際的に取引される鶏肉中のカンピロバクターをリスクに基づく方法で管理することを促進している。
6)発生源寄与率に関する調査研究は、複数の汚染源及び暴露経路を考慮し、総合的手法を採用すべきである。
7)多くの国において家きんが優勢な感染源であるが、家きん肉中のカンピロバクター管理を行っても、ヒトからカンピロバクター症を完全になくすことはできない。公衆衛生、防疫を含めた包括的な管理対策及び設備の衛生化に基づいて他の感染経路を管理することも選択肢として考えられる。
8)カンピロバクター症の疫学は、高所得国と低中所得国との間で異なる場合が多い。このことは、管理対策の選択に影響する。
4.提言
当審議会はWHOに対し、カンピロバクターへの理解を深め、管理の改善のために必要な対策について多くの提言を行った。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 国際連合食糧農業機関(FAO)
情報源(報道) 国際連合食糧農業機関(FAO)
URL https://extranet.who.int/iris/restricted/bitstream/10665/80751/1/9789241564601_eng.pdf
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