食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03790980475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、抗生物質の使用を減少させるために離乳期仔豚の飼料に酸化亜鉛を使用することについて意見書を公表
資料日付 2013年3月25日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は3月21日、抗生物質の使用を減少させるために離乳期仔豚の飼料に酸化亜鉛を使用することについて、食品総局(DGAL)から諮問を受けて2013年2月20日付けで提出した意見書(158ページ)を公表した。
【背景】
2017年までに実施予定の40の方策を含む、動物用医薬品における抗生物質耐性リスクを低減する国の計画には、抗生物質使用量を減少させることができるような抗生物質(AB)の代替品の開発が含まれている。ここでは特にこのような代替品となる可能性がある製品のリスク・便益評価を実施することを定めている。この計画に含まれている離乳後の仔豚の下痢止め用の酸化亜鉛(ZnO)が本意見書のテーマである。
 仔豚の離乳期には、仔豚は頻繁に消化管障害を起こし、給餌法の切り替え(changement de regime alimentair)やグループ分け(allotement)のストレスによる成長遅延が起こる。これらの損失を食い止める目的で、かなりの数の養豚場で、体系的予防的に動物用医薬品添加飼料の形での抗生物質治療を行っている(コリスチン又は他の抗生物質を組み合わせ)。これらの抗生物質治療の代替策として、幾つかの欧州連合(EU)加盟国では既にZnOを薬剤配合飼料として仔豚の飼料に高用量で配合することを認可しているが、現在、フランスでは認可されていない。
【ANSESへの諮問】
・仔豚の飼料にZnOを使用することのリスク・便益評価(動物への有効性、ヒト、動物、環境へのリスク)
・抗生物質耐性リスクを抑制するこの治療(traitement)の利用メリットに関する意見
【意見書の概要】 
 酸化亜鉛に関する多分野専門家作業部会(GT Oxyde de zinc)は、
・ZnOを使用した仔豚の薬用プレミックス飼料(premelange medicamenteux)に関する法規制状況は、欧州連合(EU)域内で統一されていない。
・仔豚の離乳期の軽度の下痢予防に対するZnOの有効性は、用量3
,100ppm及び投薬期間14日間で実証されているが、この用量は未だ最適化の余地がある。ZnOは消化管障害の予防手段と考えられる。しかし、重症の下痢や浮腫病予防の有効性については、その治療効果に関する研究論文は未だ存在しない。
・コリスチンを含む抗生物質の使用は細菌性消化管感染症に対して有効な畜産技術である。しかし、今日は未だ低いレベルにあるといえども、養豚場におけるコリスチン耐性の出現には注意を払わなければならない。
・離乳後の仔豚の下痢抑制に用いるZnOとコリスチンの有効性の比較に関する研究論文はない。同様に、コリスチンとZnOの比較優位性の評価はいまだ実施されていない。
・リスクの量的評価に関しては、コリスチン耐性の変化や亜鉛耐性菌の減少の変化又は短期及び中期的に抗生物質に対する耐性については異なる系統の薬剤の選択の変化などに関する大きな科学的不確実性が存在することから、コリスチンの使用とZnOの使用に関するリスク比較は現在利用できるデータからは時宜を得たものとは言えない。
などの結論を示した。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/sites/default/files/documents/ALAN2012sa0067Ra.pdf
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