食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03780620475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、カビ由来グルコサミン塩酸塩の市場流通認可申請について意見書を公表
資料日付 2013年3月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は2013年2月21日、カビ(アスペルギルス・ニガー)グルコサミン塩酸塩を新開発食品成分(NI)としての市場流通認可申請について競争・消費・不正抑止総局(DG CCRF)から諮問を受けて2012年12月14日付けで提出した意見書を公表した。
 本申請は、新開発食品及び新開発食品成分(NI)に関する欧州規則No.258/97/ECの適用範囲に入るもので、甲殻類由来のグルコサミン塩酸塩との実質的同等性についての認可申請である。アスペルギルス・ニガー由来のグルコサミン塩酸塩は、甲殻類由来ではないグルコサミン塩酸塩とも呼ばれ、それ自体が甲殻類由来のグルコサミンと実質的同等性の認可手続きによって認可されるものである。
 アスペルギルス・ニガーの抽出物であるグルコサミン塩酸塩について、同等性に基づく認定を請求している当該NIは、キチンを構成する主要マトリックスである甲殻類の甲殻からエキスを抽出するために用いられた標準的なプロセスに似たプロセスによってアスペルギルス・ニガーから抽出したエキスである。キチンは、N-アセチル-D-グルコサミンがβ-(1→4)結合した直鎖の多糖類で、植物界には存在しないが、かび類や酵母類(細胞壁はグルコサミン塩酸塩が豊富)及び動物界(海洋性節足動物門や無脊椎動物の外骨格の主成分)には存在する。
 高温酸加水分解で、キチンはグルコサミン塩酸塩の形のグルコサミンとなる。生物(甲殻類やカビ類)起源の2-アミノ-2-デオキシ-β-D-グルコースはピラノース形のβ-D-グルコースであり、塩酸塩として存在する。
 したがって、このようにして得られたグルコサミン塩酸塩は、分子の立体構造を含めて甲殻類から抽出された物質と同等である。
[栄養専門委員会(CES NUT)の結論]
 CES NUTは、当該グルコサミンはカビ由来で、別の界に属するものであると考えられており、植物界や動物界とは区別されるものなので、「植物性」グルコサミンとしての当該NIの商品化(valorisation)を容認することはできないと考える。
 CES NUTはプロセスの詳細な説明がないこと及び純度分析結果が基準値に適合していないので、十分な品質レベル及び安全レベルを保証できないと考える。例えば(緩い米国薬局方(USP)の基準ではなく)ヨーロッパ薬局方(EP)などのより厳しい基準に基づいた追加分析検査があればこれらの不確実性が取り除かれる可能性がある。
 したがってCES NUTは、申請書類は物質の同等性を示すものとしては不十分であると考える。
[ANSESの結論]
 ANSESはCES NUTと同様に、申請者は、既に上市されている他のグルコサミンと当該グルコサミン塩酸塩の物質的同等性を確立するだけの十分に詳細な要素を提出していないと考えるものである。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/Documents/NUT2012sa0134.pdf
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