食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03650670373 |
タイトル | スペインのカタルーニャ州食品安全機関(ACSA)、シスジェネシス/イントラジェネシスに関するニュースレターを公表 |
資料日付 | 2012年7月23日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | スペインのカタルーニャ州食品安全機関(ACSA)は7月23日、シスジェネシス/イントラジェネシスの評価に関するニュースレターを公表した。概要は以下のとおり。 1. 序文 この20年における植物分子生物学の分野の進歩は、植物の品種改良に関する新たな技術の発展を促した。遺伝子組換え体(GMO)に関する一元化された規制が承認された1990年以降、GMOに関する定義が見直されることはなかったので、GMOに関する欧州連合(EU)法は新たな技術による作出物を明確に定義していない。「シスジェネシス」及び「イントラジェネシス」は、同種又は交雑親和性のある種の個体間のデオキシリボ核酸(DNA)断片の移植を指す、科学者によって最近造られた用語である。 2. 植物の遺伝子組換え(GM)に関する新技術 欧州では、植物のGMに関する新技術についての議論は、欧州委員会(EC)による新技術作業部会(NTWG)の創設と共に2007年に始まった。NTWGは、GMO及びGM微生物に関する定義及び規範に適合するかどうか評価されなければならない、以下の8つの新技術を特定した。 ・亜鉛フィンガーヌクレアーゼ(Zinc Finger Nucleases:ZFN)法 ・オリゴヌクレオチド指定突然変異(Oligonucleotide directed mutagenesis:ODM) ・シスジェネシス/イントラジェネシス(Cisgenesis and intragenesis) ・RNA依存性DNAメチル化(RNA dependent DNA methylation:RdDM) ・遺伝子組換え台木への接木(Grafting) ・浸漬(Agro-infiltration) ・逆育種(Reverse breeding) ・合成ゲノム(Synthetic genetics) 欧州共同研究センター(JRC)の将来技術研究所(IPTS)と保健・消費者保護研究所(IHCP)は2010年、欧州委員会(EC)健康消費者保護総局(DG SANCO)の要請に応じ、これらの新たな植物育種技術の状況について技術的及び社会経済的側面に関する調査を開始した。この調査結果は2011年中頃、報告書「新たな植物育種技術、その開発状況及び市場展望」において公表された。 3. 安全性評価 ECは2011年、これら8種の新技術の安全性に関する意見を欧州食品安全機関(EFSA)に求めた。EFSAのGMOに関する作業部会は2012年2月、シスジェネシス又はイントラジェネシスにより開発又は作出された植物の安全性評価に関する科学的意見書を公表した。 4. シスジェネシス/イントラジェネシス シスジェネシスとはシス遺伝子(cis gene)による植物の遺伝子組換えのことである。シス遺伝子は、同種の植物又は交雑親和性のあるドナー植物に本来存在する遺伝子であり、品種改良に使用する特性をコードする。遺伝子はDNAの配列を変化させずに種の遺伝継承をする。挿入時に伴われたイントロンと制御因子は隣接し、変化しない。シスジェネシスにより作出された植物は、一種以上のシス遺伝子を持つ可能性があるが、導入遺伝子は含まない。 イントラジェネシスの場合、挿入されるDNAは同種又は交雑親和性を有する種のDNA断片の新たな結合物である。 両技術は組換え植物に新たな形質を与えることを目的とする。シスジェネシスは従来型の育種方法と同様の結果を短い期間で得ることができることから、一世代が長期に及ぶ果樹、又はバナナ及びじゃがいものような異系交配する植物において利点がある。 イントラジェネシスでは遺伝子の組合せが多くなり、より多くの改良の選択肢をもたらす。また、DNAの逆位重複の導入の際に、イントラジェネシスではリボ核酸(RNA)干渉により遺伝子を抑制することができる。 シスジェニック植物又はイントラジェニック植物と異なり、トランスジェニック植物は真核生物(菌類、植物及び動物)又は原核生物(細菌)由来遺伝子や合成遺伝子などの遺伝因子を含む可能性がある。 EFSAの科学的意見書は、従来法により作出された植物とシスジェネシスにより作出された植物は同様のリスクがあると結論付けた。一方、イントラジェネシス及びトランスジェネシスにより作出された植物はこれらの生産技術に関連する新たなリスクを考慮するべきであり、これらの育種方法は様々な頻度及び程度で意図しない結果を生じさせる可能性があることから、事例ごとに個別に安全性を評価しなければならないとしている。 当該ニュースレターは以下のURLから入手可能。 http://www.gencat.cat/salut/acsa/html/es/dir3226/acsabrief_2012-07-transgenicos.pdf JRCの当該報告書は以下のURLから入手可能。 http://ipts.jrc.ec.europa.eu/publications/pub.cfm?id=4100 EFSAの当該意見書は以下のURLから入手可能。 http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2561.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | スペイン |
情報源(公的機関) | スペインカタルーニャ州食品安全機関(ACSA) |
情報源(報道) | スペインカタルーニャ州食品安全機関(ACSA) |
URL | http://www.gencat.cat/salut/acsa/html/es/Du58/index.html |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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