食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03630380164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、Q熱感染農場から感染回避できる安全な距離を設定できない旨を報告
資料日付 2012年7月17日
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概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は7月10日、Q熱感染畜産農場から感染を回避できる安全な隔離距離を定めることはできなかったと報告した。

 最近、人獣共通感染症に関する知見が増えてきた。Q熱はその一つの例である。感染せずに安全に生活することができる感染農場からの距離を提示することは可能ではない。

1. Q熱感染リスクを低減するヤギのワクチン接種

2007~2010年のQ熱アウトブレイクで、Q熱に感染した農場の近隣の住民はQ熱に感染しやすい環境での生活を余儀なくされた。本報告書はその期間に何があったかについて報告している。現在は全ての乳用山羊に毎年ワクチン接種することが義務付けられている。ワクチン接種は、以前にはほとんど無かったこれらの動物のQ熱による流産を予防するものである。(ワクチンを接種すれば)山羊が感染しているとしても、細菌が非常に少なくなる。細菌の排出量が少なくなるので、Q熱が拡散するリスクが有意に減少する。山羊飼養農場の近隣住民は、ワクチン接種義務付けで、Q熱感染リスクの増加が抑えられる。

2. 直接接触によってのみ家畜がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染

感染畜産農場の近隣住民において、MRSA保菌の牛に関するリスクが増大しているようには見えない。家畜のMRSAは、豚や子牛で見られる耐性菌である。豚や子牛の畜産農場の近隣の住人やこれらの農場で働く従業員は、これらの家畜と直接接触することでこの細菌に感染する。

3. 他の疾病については未だ不明部分が多い

RIVMは、他の人獣共通感染症についても調査した。鳥インフルエンザ、オウム病、カンピロバクターによる疾病及び基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生性細菌などである。これらの文献調査から、ある地域で流行している人獣共通感染症病原体の近隣住民への感染拡大については殆ど知見がないことが明らかになった。従って、感染農場の近隣住民に対するこれらの病原体のリスクについて意見できない。このリスクについて見通しを得るための調査を準備中である。

4. 感染を回避できる安全な距離を設定できない

文献調査では、人獣共通感染症が流行している農場の近隣住民の感染リスクについてはよく分からないことが明らかになった。Q熱のケースについては近隣住民に対する感染リスクが増大することが示されたが、これによって単純に他の人獣共通感染症についても同様とはいえない。病原体の種類の特性、農場の規模、農場管理、新技術の適用、グリーンゾーン及び気候条件など、多くの要素が働いている。

 人獣共通感染症に感染している農場周辺の住民の感染リスク(オランダ語)は以下のURLから入手可能。
http://www.rivm.nl/Bibliotheek/Wetenschappelijk/Rapporten/2012/juli/Infectierisico_s_van_de_veehouderij_voor_omwonenden

 報告書(オランダ語、65ページ)は以下のURLから入手可能。

http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/609400004.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL http://www.rivm.nl/Bibliotheek/Algemeen_Actueel/Nieuwsberichten/2012/Geen_veilige_woonafstand_tot_veehouderijen_voor_infecties_vast_te_stellen
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