食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03560410475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、バイオマーカー(定型豚コレラワクチンのバイオマーカー、イオフェノキシ酸:IPA)が入った餌を食べた疑いがあるイノシシの獣肉を食用にした場合の健康リスク評価に関する意見書を公表
資料日付 2012年3月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は3月12日、実験区域(訳注)でバイオマーカー(定型豚コレラワクチンのバイオマーカーとなるイオフェノキシ酸:IPA)が入った餌を食べた疑いがあるイノシシの肉を食用にした場合の健康リスク評価について、食品総局(DGAL)から諮問を受けて2012年2月10日付けで提出した意見書を公表した。
 2004年8月~2010年6月、フランス北東部では野生イノシシの豚コレラ予防のためのワクチン接種として、ワクチンを含めた餌を与えていた。
 バイオマーカーを含む餌を食べた後の長期にわたるイノシシの生体内(主に肝臓と筋肉)におけるIPAとその誘導体残留性を考慮し、「リスクがあってはならない」という条件で、その評価を実施した。
1.急性毒性に関して
 ヒトのイオフェノキシ酸に関する毒性データについては、TeridaxRを50mg/kgを単回摂取後に不耐性の兆候として主に胃腸障害や排尿障害として現れることが報告されている。IPA摂取によって誘発されるアレルギーに関する情報及び皮膚症状を記した報告は少ない。
 データが無いことを考慮して、単回暴露量を仮定するに当たり、急性参照用量(ARfD)と同等レベルの計算を採用した。この用量は0.3mg/kg体重/日である。最悪のケース(イノシシが40個の餌を食べてしまった場合)の状況で、獣肉食品の単回摂取量は消費者に急性参照用量の半量に暴露させるものである。
2.慢性毒性に関して
・無毒性量(NOAEL)を算定し、一日摂取許容量(ADI)を提案することができる実験データがない。
・消費者がIPAに繰り返して暴露しないことを保証できない。
・IPA摂取の3年後にヒトで高濃度のIPAが検出されており、生体内に当該化学物質が長期に残留することが報告されている。
・発達、免疫機能、発がん性に関するIPAの毒性情報がない。
・母体の暴露から8年以上経過した後、子供に残留しているという、ヒトの経胎盤移行が報告されている。
 以上のことから、結論としてANSESは、バイオマーカーを含んだ餌を摂取したイノシシの肉を反復して消費することに関するリスク(確率)を評価することは不可能であると考える。
 急性毒性及び慢性毒性の評価を考慮すると、バイオマーカーを含む餌を摂取したイノシシの肉を消費することに関する健康リスクは無いと考えることはできない。
 したがって、ヒトがこれらの獣肉を消費することは禁止すべきである。
(訳注:定型豚コレラの予防策として、感染源となる可能性のある野生イノシシに定型豚コレラワクチン接種実験を行った区域。)
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/Documents/SANT2011sa0166.pdf
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