食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03490650343
タイトル フランス衛生監視研究所(InVS)、2011年6月にジロンド県で発生した腸管出血性大腸菌血清型O104:H4集団食中毒に関する報告書3件を発表
資料日付 2011年12月7日
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分類2 -
概要(記事)  フランス衛生監視研究所(InVS)は12月7日、衛生監視報告書(Bulletin de veille sanitaire:BVS)、(フランス大西洋岸南部)アキテンヌ地域圏版、No.10、2011年12月号で、ジロンド県(Gironde)で発生した腸管出血性大腸菌血清型O104:H4集団食中毒に関する特集号を組み、報告書3件を発表した。概要は以下のとおり。
1. ジロンド県で2011年6月に発生した腸管出血性大腸菌血清型O104:H4集団感染の疫学報告
 2011年6月にジロンド県ベーグル(Begles)で発生した志賀毒素産生性大腸菌(STEC)血清型O104:H4集団感染は26人に及んだ。12人がSTEC血清型 O104:H4に感染したことが確認された。6月8日にベーグルのレクリエーションセンターの公開日に喫食されたフェヌグリークの生の種付きスプラウトがこの集団感染源と特定された。この集団感染は、2011年5月~6月にドイツで発生した集団感染と疫学的、臨床学的及び微生物学的特徴が同じであった。この相似性は、特にSTEC血清型 O104:H4菌株、患者のほとんどが成人であること、溶血性尿毒症症候群(HUS)発生率が異常に高いこと(35%、患者26人中9人)、潜伏期間の中央値が普通のSTEC集団感染に較べてより長いこと(9日間)などである。分析検査でフェヌグリーク種子からSTEC血清型 O104:H4は検出されなかったが、追跡調査(トレーサビリティ)によってエジプトの同じ生産者から輸入されたフェヌグリーク種子のロットがベーグルとドイツの集団感染事件の共通汚染源であることが明らかにされた。汚染源に関しては、幾つかの仮定が立てられるが、種子の汚染はエジプトでの生産時や包装時に発生した確率が最も高い。
2011年6月のジロンド県におけるSTEC血清型 O104:H4集団感染の最終結果は以下のとおり。
・感染者26人、そのうち9人(35%)が溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症
 - 一次感染者24人、そのうち7人がHUSを発症
  成人が22人(24歳から65歳)及び子供2人(6歳と7歳)
  性比(女/男)は3
 - 二次感染者2人で、2人ともHUS発症:同じ家庭の成人1人と子供1人
・STEC O104への感染が確認されたもの12人、そのうちの11人がSTEC O104:H4株に感染(ドイツで2011年5~6月に発生した集団感染と遺伝子的関連あり)
・フェヌグリークの種付きスプラウト喫食と疾病の関連あり
・エジプト産の輸入フェヌグリーク種子の1ロットが、ジロンド県の集団感染とドイツの集団感染の共通項である。
2. ジロンド県で2011年6月に発生した腸管出血性大腸菌血清型O104:H4集団感染の二次感染についての報告
 諸外国で発生した腸管出血性大腸菌O157(最も集団感染例が多い菌株)の集団感染90件に関する文献を精査し、初発症例(index case)の年齢中央値と二次感染者の年齢との間に統計的に有意な関係があることが明らかになった。低年齢児童は免疫系が未熟なため、及びしばしば個々の衛生対策が順守できていないことで、最も感染菌伝播の担い手になりやすく、また感染し易い。HUSは主に子供の病気であるが、今回のドイツ及びフランスで発生した集団感染では患者のほとんどが成人であることが特筆される。同様に、オランダで報告された二次感染に関する論文やベーグルで発生した集団感染では、初発症例が成人であった。この通常と少し異なる集団感染の様子は、患者が同じ暴露であること(スプラウトの喫食は子供より大人に多い)、また菌株そのものの特異性によるところが大きい。他方、ベーグルでの集団感染では二次感染者2人のうちの1人は成人であり、このことから今まで報告症例がない成人から成人への伝播があったことになる。結論として、同様の集団感染が発生した場合には、二次感染リスクを予防するために当該地の住民に対し、可及的速やかにしっかりとした対策を実施しなければならない。
3. ジロンド県で2011年6月に発生した腸管出血性大腸菌血清型O104:H4集団感染の報道に関する研究報告
(省略)
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス衛生監視研究所(InVS)
情報源(報道) フランス衛生監視研究所(InVS)
URL http://www.invs.sante.fr/content/download/24624/136154/version/3/file/bvs_aquitaine_10_2011.pdf
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