食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03490640343
タイトル フランス衛生監視研究所(InVS)、2010年に発生したヒトのボツリヌス症の特徴に関する疫学データを発表
資料日付 2011年12月7日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス衛生監視研究所(InVS)は12月7日、2010年に発生したヒトのボツリヌス症の特徴に関する疫学データを発表した。
 2010年にはボツリヌス症報告が7件あり、患者は24人である。すべて家庭内で発生しており、1件当たりの患者数は1人~6人であった。
 2010年のボツリヌス症罹患率は百万人に対して0.38であった。この罹患率は2006~2008年比較では上昇傾向にあるが、1991年から観察されている罹患率の範囲内に収まっている。1991~2009年の年平均罹患率は百万人に対して0.43である。
 2010年に届出のあった7件は全て食品由来で、そのうちの5件が集団食中毒である。ボツリヌス症診断は、7件中の6件で患者の血清または便からボツリヌス毒素が検出されたことにより確認されている(A型毒素2件、B型毒素3件、及びタイピングのための血清量が少ないため、型を特定できなかったもの1件)。1件についてはボツリヌス症診断が確定できていない(ボツリヌス毒素血清検査では陰性)。
 患者24人のうち15人が男性で9人が女性、年齢中央値は36歳(最年少者は2歳で最高齢者は82歳)。ボツリヌス症発生月と件数は、2月が2件、3月と7月がそれぞれ1件、9月が3件であった。
 主な症状は、嚥下障害(85%:11/13)、口の渇き(82%:18/22)、適応障害(67%、12/18)、複視(56%、10/18)であった。患者の20人(95%)は、最低消化器系の症状、主として嘔吐、便秘または下痢症状の1つ以上の症状が観察された。
 患者6人が横隔膜麻痺、このうちの2人が手足の麻痺があった(6人中3人についてはこの情報はない)。患者17人(75%)は入院加療、そのうちの8人(33%)は人工呼吸器を必要とした。ボツリヌス症で未成年者1人が死亡している。
 食品由来の7件中の6件で、発症の数日前にボツリヌス症のリスクがあることで知られている食品を喫食していることが確認された。原因食品は自家製野菜保存食(2件)、手作り/自家製ハム(4件)であった。
 残りの1件の原因食品は食品調査で特定できなかった。
 食品のサンプリングは7件中の6件で実施された。検査結果は6件中の5件が陽性であった(手作りハム4件、B型)及びサヤインゲンの自家製保存食品(感染報告1件、A型)。
 結論として、届出のあったボツリヌス症患者数は1991~2010年の期間に届出のあった患者数の中央値に相当する(N=27)。2010年は集団食中毒によるものが多かったこと(n=5)、そのうちの2件は患者数が4人と6人であったことが特記される。届出のあったボツリヌス症件数については、2010年は1996年、2006~2008年と同様に最も少ない年であった。2010年は、症状が重いA型ボツリヌス菌感染による死者1名が出ている。この死亡例は1999年以来ボツリヌス症では初めてである。
 2010年に発生したボツリヌス症の原因はいつもと同様にボツリヌス毒素B型によるものであった。原因食品と疑われるものは、患者の自家製食品であった(手作り豚肉加工食品や保存食品)。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス衛生監視研究所(InVS)
情報源(報道) フランス衛生監視研究所(InVS)
URL http://www.invs.sante.fr/Dossiers-thematiques/Maladies-infectieuses/Risques-infectieux-d-origine-alimentaire/Botulisme/Donnees-epidemiologiques/Caracteristiques-epidemiologiques-du-botulisme-humain-en-2010
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